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【2020年度版】雪印メグミルクの企業研究|気になる年収と志望動機のヒント|就活・転職に

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こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります。

 

企業研究のやり方について詳しく書いていますのでよかったらこちらも参考にしてください。

 

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いております。

 

今回は乳業メーカーの中でも人気のある「雪印メグミルク株式会社(以下、雪印メグミルク)」の企業研究です。

 

雪印メグミルクへ転職、就活をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずは雪印メグミルクの基本情報です。

 

社名 雪印メグミルク株式会社
創業 2009年
本社所在地 東京都新宿区四谷本塩町5番1号
従業員数(単体) 3,144名
平均年齢 40.0歳
平均勤続年数 14.5年
平均年収 712万円

(2020年3月時点の情報です)

 

雪印メグミルクは2009年に雪印乳業株式会社と日本ミルクコミュニティ株式会社が経営統合し誕生した会社です。

 

業績推移

雪印メグミルクの直近5年間の業績の推移についてみていきましょう。

 

売上高

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(ホームページをもとに作成)

売上高は右肩上がりに伸びていることがわかりますね。

 

2018年度には6,000億円を突破し、そこからも順調に増収を続けています。

 

直近の通期決算の前年比は102%と好調です。

 

この5年間での売上伸長率も106%と好調がつづいています。

 

営業利益

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(ホームページをもとに作成)

営業利益に関しては年によって少しバラつきがあり、売上の上昇に利益は比例していないということがわかります。

 

直近通期決算の前年比は104%と好調なことがわかります。

 

この5年間で利益は約1.3倍になっています。

 

営業利益率は2.9%と、同じ乳業業界の競合である森永乳業(4.3%)と比較するとやや低いです。 

 

 

事業内容

まずはざっくり、どういう事業がどういう規模を占めているかみていきましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

最も売上高の構成比が大きいのは市乳事業、2位は乳製品事業となり、この2つを合わせると約9割に達します。

 

つづいて営業利益の構成もみていきます。

 

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(ホームページをもとに作成)


売上とは逆転して、最も利益の構成比が高いのは乳製品事業、2位以下に市乳事業、飼料・種苗事業とつづきます。

 

改めて売上高、営業利益、営業利益額の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率
乳製品 2,490億円 115億円 4.6%
市乳 2,839億円 52億円 1.8%
飼料・種苗 437億円 10億円 2.3%
その他 366億円 1億円 0.3%

(ホームページをもとに作成)
※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

市乳事業は売上の半分近くを占める部門にも関わらず、利益の貢献は3割弱となっており、今後の利益改善が求められますね。

 

POINT

 

・最も売上の貢献が高いのは市乳事業

 

・最も利益の貢献が高いのは乳製品事業

 

・最も利益率の貢献が高いのも乳製品事業

 

これらのポイントを頭に入れた上で、事業の詳細について確認していきましょう。

 

乳製品事業

こちらにはバターやマーガリン、チーズなどの売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

「雪印北海道バター」

「ネオソフト」

「6Pチーズ」

「さけるチーズ」

 

乳製品事業は雪印メグミルクの強みのひとつであり、数多くのロングセラーブランドを有し、各カテゴリーでトップシェアを占めています。

 

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(ホームページより引用)

 

ニュートリション事業 

ニュートリション事業には粉ミルクや機能性表示食品の売上が含まれます。

 

 代表商品は下記の通りです。

 

「ぴゅあ」(粉ミルク)

「毎日骨ケア MBP®」(特定保健用食品)

 

 

全社売上の3%程度の構成比しかない事業なのでまだ売上としては小さいですが、今後健康ニーズの拡大によっては成長が見込まれる事業です。

 

※ニュートリション事業の売上自体は乳製品事業に含まれています。

 

市乳事業

市乳事業には牛乳やヨーグルト、チルドデザートなどの売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

「雪印メグミルク牛乳」

「ナチュレ恵みmgumi」

「ガセリ菌SP株ヨーグルト」

 

最大の売上を占める事業ですが、収益性は低い事業です。

 

※市乳事業の収益性向上についてはこちらのページの「今後のキーワード」のところで詳しく書いています。

 

飼料・種苗事業

飼料・種苗事業には家畜の飼料や種苗(牧草・飼料作物・野菜)などの売上がこちらに含まれます。

 

 

雪印メグミルクの決算説明会資料では飼料事業の収益性を上げること、高品質化を目標として掲げています。

 

しかし、今後酪農家が減少していく中でどのようにこの事業をハンドリングしていくのかについては注目していきたいところですね。

 

またこちらの事業は天災や気象状況の影響を大きく受ける(天候が荒れる→良質な飼料確保ができない→業績悪化)ので、個人的には今後どのようにリスク管理していくのか気になります。

 

海外事業

雪印メグミルクは海外事業の売上を公表しておりませんが、現在チーズおよび粉ミルクの海外展開を進めているようです。

 

チーズはオーストラリアやインドネシア、台湾に拠点を有しています。

 

インドネシアの拠点から、シンガポールやタイ、マレーシアへのチーズ輸出を拡大し

ていくことを公表しています。

 

雪印メグミルクの強み

私が考える雪印メグミルクの強みは以下の2点です。

 

乳製品で多数のトップシェア

雪印メグミルクはバター、マーガリン、チーズの市場において、国内シェア1位です。

 

ロングセラーのブランドを数多く有しているので、乳製品事業の営業利益率は4.6%と効率的に利益を稼ぐことができています。

 

商品開発力の高さ

みなさんは最近雪印メグミルクが発売した「乳酸菌ヘルベ」というヨーグルトをご存知でしょうか?

 

 

こちらはヨーグルトで初めて「目や鼻の不快感を緩和する」機能を持った機能性表示食品として話題です。

 

他にも雪印メグミルクは「内臓脂肪を減らすのを助ける」特定保健用食品「ガセリ菌SP株ヨーグルト」も販売しています。

 

 

このように雪印メグミルクは消費者の「困った」「改善したい」というニーズをしっかりとらえ商品化することが上手な会社だと個人的には思います。

 

消費者の「困った」の度合いが高ければ高いほど、またその商品が世になければなおさら、商品は爆発的に売れる可能性が高くなります。

 

今後のキーワード

雪印メグミルクが今後目指すべき方向性を中期経営計画から抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・やりたいことをからめて説明できると面接はうまくいきます。

 

家庭用バターの生産・販売拡大

雪印メグミルクが約3割のトップシェアを占めるバターの分野でさらなる生産・販売の拡大を目指しています。

 

2020年には老朽化している北海道の主力工場を刷新し、200億円の設備投資を実施、バターの増産体制を整備する計画です。

 

バターの食べ方提案を積極的に行っていくことで国内消費量を増やし、今後さらなるバターの売上・利益の拡大を目指します。

 

より強いところをより強くする戦略ですね。

 

市乳事業の収益性向上

現状赤字である市乳事業は2026年度末までに黒字化を目指し構造改革を実行します。

 

黒字化に向けて雪印メグミルクが実行することは以下2点です。

 

・キャップ付き容器の導入

(内容量を減らし、実質価格を上げます)

・名古屋工場を閉鎖し豊橋工場へ生産を集約

  

牛乳事業は明治も黒字化を目指すことを発表しています。 

 

 

その他

雪印メグミルクは2020年4月から新しい中期経営計画を発表しています。

 

3年後の2025年度の目標は下記の通りです。

 

・売上高:6,400億円

・営業利益:220億円

・営業利益率:3.4%

 

これらが雪印メグミルクの今後の重点戦略となります。

 

さいごに

いかがでしたか?

  

雪印メグミルクの事業内容や強み、今後の戦略について研究しました。

 

個人的な就職・転職おすすめ度は

★★★★☆

 

・乳製品でトップシェアを占めており安定的な売上が見込める。

・消費者ニーズを取り入れた商品開発力。

・海外事業のさらなる加速が課題。

 

雪印メグミルクは国内のバター、マーガリンなどの市場でNo.1のメーカーであり、今後も国内市場で新たな食シーンを創造、売上を伸ばしていく戦略であることがわかりました。

 

また最近は消費者の健康志向ニーズを取り込み、機能性表示食品などの「ニュートリション」事業の商品開発強化を行っています。

 

海外事業に関してはまだあまり情報を開示していないため詳細はわかりかねるのですが、チーズのボーダーレス化は今後も進んでいくと思います。

 

雪印メグミルクの強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

応援しています!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

▼ 最新記事をお知らせしています

 

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<参考資料> 

IR(株主・投資家情報)|雪印メグミルク株式会社

 

 

【2020年度版】ヤクルトの企業研究|気になる年収と志望動機のヒント|就活・転職に

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こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります。

 

企業研究のやり方について詳しく書いていますのでよかったらこちらも参考にしてください。

 

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いております。

 

今回は乳酸菌飲料の圧倒的トップシェアを誇る「株式会社ヤクルト本社(以下、ヤクルト)」の企業研究です。

 

ヤクルトへ転職、就活をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずはヤクルトの基本情報です。

  

社名 株式会社ヤクルト本社
創業 1935年
本社所在地 東京都港区海岸1丁目10番30号
従業員数(単体) 2,882名
平均年齢 42.1歳
平均勤続年数 18.3年
平均年収 780万円

(2020年3月時点の情報です)

 

ヤクルトは他のメーカーとは異なる独自の販売網を築いており、ヤクルトの商品を直接お客様へ宅配販売するというシステムを採用しています。

 

この宅配販売はヤクルトレディと呼ばれる社員が直接自宅や職場にヤクルトを届けてくれるというサービスです。

 

もちろんヤクルトはスーパーやコンビニでも商品を展開していますが、「ヤクルトレディ」とスーパーなどの「店舗販売」の販売比率は約半分ずつとなっています。(出典:ヤクルト2020年3月期決算短信補足説明資料より、乳製品数量ベース)

 

スーパーなどと同等数量を売り上げるとはヤクルトレディの活躍がうかがえますね。

 

業績推移

ヤクルトの直近5年間の業績の推移についてみていきましょう。

 

売上高

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(ホームページをもとに作成)

売上高は4,000億円前後で安定していることがわります。

 

直近の通期決算の前年比は100%と前年並みです。

 

この5年間の売上伸長率は104%と好調です。

 

営業利益

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(ホームページをもとに作成)

 営業利益に関しては直近3年間右肩上がりに上昇しています。

 

直近の通期決算の前年比は100%と前年並みです。

 

この5年間での利益伸長率は114%と好調です。

 

営業利益率も11%を超え、比較的営業利益率がまだ低い乳業メーカーと比較すると稼ぐ力が非常に高いことがわかります。

 

【参考】各社営業利益率

・森永乳業 4.3%

・雪印メグミルク 2.9%

 

生乳を扱う乳業と、乳は乳でも乳酸菌飲料は収益性が異なるのですね。

 

他の乳業メーカーの企業研究もまとめておりますので、よかったらご覧ください。

 

  

事業内容

まずはざっくりとどういった事業がどの程度の規模を占めているのか把握しましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

売上高は食料・飲料の国内売上が約半分、海外売上が約4割と食料・飲料の売上が約9割を占めています。

 

わずか5%ではありますが、実はヤクルトは医薬品も展開しています。

 

つづいて営業利益も合わせてみていきます。

 

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(ホームページをもとに作成)

グラフをみると一目瞭然ですが、海外事業が利益の7割を稼ぎ出しています。

 

2位に国内事業、残念ながら医薬品事業は赤字です。

 

改めて売上高、営業利益、営業利益率の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率

飲料・食品(国内)

2,094億円 182億円 8.7%

飲料・食品(海外)

1,790億円 445億円 24.9%
医薬品 197億円 -8億円 -4.1%
その他 229億円 20億円 8.9%

(ホームページをもとに作成)

※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

海外事業の営業利益の高さについては後ほど詳細を書いていきます。

 

POINT

 

・最も売上の貢献が高いのは飲料・食品(国内)事業

 

・最も利益の貢献が高いのは飲料・食品(海外)事業

 

・最も利益率の貢献が高いのも飲料・食品(海外)事業

 

これらのポイントを頭に入れた上で、事業の詳細について確認していきましょう。

 

飲料・食品(国内)

代表商品は誰もがご存知の「ヤクルト」ですね。

 

その他代表商品は下記の通りです。

 

「ジョア」

「ソフール」

「ミルミル」

 

「ミルミル」はビフィズス菌 BY株、それ以外の「ヤクルト」などは乳酸菌シロタ株が摂取できる商品です。

 

乳酸菌 シロタ株は生きたまま腸にとどき、腸内環境を改善するはたらきをもっています。(出典:ヤクルトホームページ)

 

ヤクルトは乳酸菌飲料国内シェア約6割のトップシェアブランドです。

 

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(ホームページより引用)

ちなみに私はヤクルトの企業研究をするまで知らなかったのですが、なんとあの「タフマン」もヤクルトの商品でした。

 

 

飲料・食品(海外)

ヤクルトは海外では主に米州、アジア・オセアニア、ヨーロッパで展開しています。

 

展開商品はもちろん「ヤクルト」で、現地でもヤクルトレディが宅配販売をしているというから驚きです。

 

確かに乳酸菌飲料が当たり前ではない、初めて見る国においては、商品の良さや特徴を直接説明できるヤクルトレディの存在は貴重だと思います。

 

エリア別の構成比は下記の通りです。

 

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(ホームページをもとに作成)

最大の売上を稼いでいてるのがアジア・オセアニア、2位以下に米州、ヨーロッパとつづきます。

 

ヤクルトは「一人でも多くの人に健康を」という創始者の想いを世界に広げ、「ヤクルト」のグローバルブランド化を実直に進めています。

 

現在40の国と地域で「ヤクルト」の販売をしているそうです。

 

海外売上高比率は既に44%と非常に高く、今後もさらなる売上拡大が見込まれます。

 

医薬品事業

抗がん剤の「エルプラット」や「カンプト」が代表商品です。

 

薬価改定の影響を受け、2018年度から赤字の事業となっています。

 

その他事業

その他事業には化粧品やプロ野球興行の売上などが含まれます。

 

実はヤクルトは化粧品事業も行っているんですね。

 

代表商品は下記の通りです。

(下記URLから大変お得に試せるキャンペーン実施中です)

 

ヤクルト-イキテル

 乳酸菌由来の保湿成分を配合した化粧水。

 

リベシィホワイト

 美白スキンケア。

 

乳酸菌生まれのオリジナルの保湿成分を配合した化粧品を自社工場で製造し販売をしているそうです。

 

乳酸菌へのこだわりが感じられます。

 

ヤクルトの強み

私が考えるヤクルトの強みは以下の2点です。

 

プロバイオティクスのパイオニア

予防医学を実現し人々の健康に貢献するため、ヤクルトはさまざまな角度から研究開発を行っています。

 

その研究結果を食品や医薬品、化粧品にまで広げ、多くの消費者の健康につなげるための取組みを真摯に続けています。

 

ちなみに森永乳業は「ビフィズス菌のパイオニア」でしたね。

 

 

乳業メーカーは自身の強みをしっかりと持ち、それらを徹底的に研究、商品化できる点が優れていると言えます。

 

健康志向が高まっている今、こういった商品は今後もさらなる売上・利益の拡大が見込まれます。

 

海外事業の強さ

既に海外事業が全社売上高の約4割、営業利益では7割を稼ぎ出しており、ヤクルトの海外事業の規模、収益力は目を見張るものがあります。

 

私はヤクルトの海外事業の強さは現地生産・現地販売を基本とする「現地主義」でグローバル事業を展開している点にあると思います。

 

ヤクルトは地域に根差した生産・販売の拠点として事業所や工場を設け、現地社員を積極的に採用しています。

 

また何と言っても独自の販売システムであるヤクルトレディによる宅配も海外事業の強さを生み出す秘訣だと思います。

 

商品の良さを直接伝えられるメリットは非常に大きいと考えます。

 

今後のキーワード

ヤクルトが今後目指すべき方向性を「今後の経営展望について」から抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・やりたいことをからめて説明できると面接はうまくいきます。

 

〔国内〕高付加価値商品の強化

国内では高付加価値商品の開発を強化していきます。

 

例えば直近の商品で申し上げると下記の商品を発売しています。

 

・ヤクルト1000

ヤクルトの歴史の中で最高密度・最高菌数の乳製品乳酸菌飲料。機能性表示食品。

 

 

・ヤクルト400

プロバイオティクス(乳酸菌など)と一緒にプレバイオティクス(腸内の乳酸菌を増やすガラクトオリゴ糖など)を一緒に摂取することを謳った商品。

 

〔海外〕新規エリア拡大

海外では既に進出しているエリアの深掘りはもちろんですが、新規エリアの拡大も行っていきます。

 

中長期的には海外でも高付加価値ヤクルトの導入検討をしているそうです。

 

これらがヤクルトの今後の重点戦略となります。

 

さいごに

いかがでしたか?

 

ヤクルトの事業内容や強み、今後の戦略について研究しました。

 

個人的な就職・転職おすすめ度は

★★★★★

 

・圧倒的な市場シェアで今後も国内売上は安定。

・独自の販売網で海外もさらなる開拓が進む。

・国内高付加価値商品の拡大で収益性の改善がさらに進む。

 

ヤクルトはプロバイオティクスのパイオニアとして食品、医薬品、化粧品などの商品開発の強化を図り、さらなる売上、利益の拡大を目指す戦略であることがわかりました。

 

今後少子高齢化が進んでいく中でますます消費者の健康ニーズは高まっていくことが予想されますし、こだわり抜いた研究開発の成果は間違いなくヤクルトの財産になると思います。

 

海外事業に関しても既に多くのエリアで展開を行っており、「ヤクルト」のグローバルブランド化はますます進むことでしょう。

 

ヤクルトの強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

応援しています!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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<参考資料>

IR情報 | 企業・IR・採用 | ヤクルトトップ

 

 

【2020年度版】森永乳業の企業研究|気になる年収と志望動機のヒント|就活・転職に

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こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります。

 

企業研究のやり方について詳しく書いていますのでよかったらこちらも参考にしてください。

 

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いております。

 

今回は乳業メーカーの中でも人気のある「森永乳業株式会社(以下、森永乳業)」の企業研究です。

 

森永乳業へ転職、就活をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずは森永乳業の基本情報です。

 

社名 森永乳業株式会社
創業 1917年
本社所在地 東京都港区芝5丁目33番1号
従業員数(単体) 3,340名
平均年齢 38.5歳
平均勤続年数 15.3年
平均年収 744万円

(2020年3月時点の情報です)

 

森永乳業は森永製菓との合併分離を経過して、1949年現在の森永乳業が設立されました。

 

森永製菓とは全くの別会社で、採用選考も別ですし、人材の交流もないそうです。

 

何度か経営統合の報道も出ていますが、現時点での統合は両社ともに否定しています。 

 

 

業績推移

森永乳業の直近5年間の業績の推移についてみていきましょう。

 

売上高

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(ホームページをもとに作成)

売上高は6,000億円前後で安定していることがわります。

 

直近の通期決算の前年比は101%と好調です。

 

この5年間で売上高は98%と不調ですが、これは不採算品の削減によるものだそうで、売上は下がっていますが利益には大きく貢献しています。

 

営業利益

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(ホームページをもとに作成)

営業利益に関しては右肩上がりに上昇していることがわかります。

 

直近の通期決算の前年比は114%と大きく伸長しています。

 

この5年間で利益は約1.7倍になっています。

 

売上の推移は横ばいの中で営業利益額を着実に伸ばしているため、営業利益率の改善が目覚ましいです。

 

営業利益率は4.3%と、同じ乳業業界の競合である雪印メグミルク(2.9%)よりも高いです。 

 

 

事業内容

まずはざっくり、どういう事業がどういう規模を占めているかみていきましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

食品事業はいわゆるヨーグルトや乳飲料などの製造販売、「その他事業」というのは飼料・プラント設備の設計施行などのことです。

 

食品事業が事業の大部分を占めていることがわかります。

 

つづいて営業利益も合わせてみていきます。

  

  売上 営業利益 営業利益率
食品事業 5,720億円 293億円 5.1%
その他事業 270億円 23億円 8.5%

※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

その他事業は利益の額としては小さいですが、営業利益率ではメインの食品事業よりも高いことがわかります。

 

つづいて「食品事業」内の部門別の構成比をみていきましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

最も売上高の構成比が高いのはBtoC事業、2位以下にBtoB事業、その他事業とつづきます。

 

つづいて営業利益の構成比です。

 

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(ホームページをもとに作成)

最も利益の構成比が高いのもBtoC事業、2位以下はBtoB事業、ウェルネス事業とつづきます。
 

改めて売上高、営業利益、営業利益率の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率
BtoB事業 969億円 58億円 6.0%
海外事業 289億円 16億円 5.4%
ウェルネス事業 491億円 31億円 6.3%
BtoC事業 3,107億円 105億円 3.4%
その他 979億円 13億円 1.4%

(ホームページをもとに作成)

※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

最も売上・利益額が大きいBtoC事業は営業利益率の面では他の事業より低いということがわかります。 

 

POINT

 

・最も売上の貢献が高いのはBtoC事業

 

・最も利益の貢献が高いのもBtoC事業

 

・最も利益率の貢献が高いのもウェルネス事業

 

 これらのポイントを頭に入れた上で、事業の詳細について確認していきましょう。

 

BtoC事業

BtoC事業にはにはチルドカップ飲料やアイスクリーム、乳製品などの売上が含まれています。

 

代表商品は下記の通りです。

「マウントレーニア」

「ピノ」

「ビヒダス」

 

▼最近ではヨーグルト業界初の便秘気味の方の便通を改善するヨーグルトを発売しています。

 

  

BtoC事業の売上をさらに細かく分解してみます。

 

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(ホームページをもとに作成)

最も売上高の構成比が高いのは牛乳、2位以下にヨーグルト、アイスクリームがつづきます。

 

改めて売上高の一覧です。

 

カテゴリー 売上高
牛乳 529億円
ヨーグルト 510億円
アイスクリーム 452億円
チルドカップ飲料 398億円
チーズ 333億円
市乳(宅配など) 214億円
チルド紅茶 156億円
デザート 110億円

(ホームページをもとに作成)

 

BtoC事業は最も売上も利益も高い、森永乳業の主柱の事業です。

 

BtoB事業

BtoB事業は主に業務用商品の売上が含まれます。

 

具体的に申し上げると、ケーキ屋へ生クリームなどの乳原料を卸していたり、ビフィズス菌やラクトフェリンなどの機能性素材を各社メーカーに卸していたりします。

 

一般消費者向けではなく、企業向けの商品展開もしているということですね。

 

[rakuten:kashizairyo:10078905:detail]

 

BtoB事業は営業利益率が6.0%と収益性の高い事業です。

 

海外事業

森永乳業はエリア別の海外事業の売上を公表しておりません。

 

しかし19年1月に開催された事業説明会の資料によると、子会社であるドイツのミライ社が海外事業売上の過半数を占めているようです。

 

ミライ社ではホエイや乳製品の製造販売を行っています。

 

その他地域での展開は下記の通りです。

 

・パキスタン、インドネシアなど:乳幼児向け粉ミルク

・米国:豆腐、ヨーグルトなど

・中国:ヨーグルト、プリンなど

 

▼森永乳業が豆腐とは意外な感じがしますね。

 

 

海外売上高比率は5%、9年後の2028年度には15%を目指すと発表しています。

 

ウェルネス事業

ウェルネス事業には育児用ミルク、サプリメント、子会社のクリニコが展開している流動食や介護食などの売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

「森永はぐぐみ」

「ラクトフェリンプラス」通販限定サプリメント

 

 

ウェルネス事業は最も収益性が高い事業ですし、健康志向の高まりの中ではさらなる成長が見込める事業ですね。

 

森永乳業の強み

私が考える森永乳業の強みは以下の2点です。

 

おいしさと機能性を兼ね備えた商品開発力

森永乳業は乳で培った技術を活かし、ビフィズス菌、ラクトフェリン、シールド乳酸菌®といった独自素材を活かした商品開発を強化しています。

 

加えてBtoB事業でも独自素材を取り扱い、他企業にも積極的に拡売をしています。

 

健康志向が高まっている今、今後もさらなる売上・利益の拡大が見込まれます。

 

海外事業の収益性

乳業メーカーの多くはまだ国内事業に軸足を置き、海外事業は赤字もしくはわずかな利益しか稼ぐことができていない会社が多いです。

 

そのような環境下で森永乳業は既に海外事業で収益を出すことに成功しており、海外事業の営業利益率は5.4%と、全社平均の営業利益率4.3%よりも高い収益力があります。

 

(つまりはBtoC事業の収益力強化という点にも同時に取り組んでいかなくてはならないということに繋がりますが)

 

今後のキーワード

森永乳業が今後目指すべき方向性を中期経営計画から抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・やりたいことをからめて説明できると面接はうまくいきます。

 

BtoC事業の収益性改善

先ほど森永乳業の強みのところでも触れましたが、BtoC事業は売上構成比が最も高いが、収益性は低いという特徴を持っています。

 

そこで森永乳業ではこの課題を解決するため基幹ブランドを選定し、これらの価値を最大化することで収益性の改善に取り組んでいきます。

 

8つの基幹ブランドは下記の通りです。

 

「マウントレーニア」

「ビヒダス」

「森永アロエヨーグルト」

「パルテノ」

「パルム」

「ピノ」

「モウ」

「フレッシュモッツァレラ」

 

赤字の牛乳事業は2022年度の黒字化を目指し、高付加価値商品の展開強化、生産体制の合理化(近畿工場、東京工場の生産中止)を進めています。

 

現在各乳業メーカーは牛乳黒字化に向けて取り組んでいます。

 

明治は2020年度下期、雪印メグミルクも2026年度に黒字化を目指すことを発表しています。

  

 

ビフィズス菌・独自素材の展開加速

森永乳業はビフィズス菌やラクトフェリンなどの独自素材を多数有しています。

 

特にビフィズス菌研究においてはパイオニアであり、今後設備投資も行いさらなる売上、利益の拡大を目指しています。

 

腸内環境を整えることの重要性がうたわれている中では、こちらの事業へさらなる注目が集まっていくかもしれません。

 

その他

森永乳業は2019年4月から新しい中期経営計画を発表しています。

 

3年後の2021年度の目標は下記の通りです。

 

・売上高:6,300億円

・営業利益:300億円

・営業利益率:4.8%

 

部門別にもメリハリをつけて海外事業やウェルネス事業の売上、利益はより強く伸ばすことを、BtoC事業では利益率の改善に注力して取り組んでいくようです。

 

これらが森永乳業の今後の重点戦略となります。

 

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さいごに

いかがでしたか?

 

森永乳業の事業内容や強み、今後の戦略について研究しました。

 

個人的な就職・転職おすすめ度は

★★★★☆

 

・基幹8ブランド集中による国内収益性改善が見込める。

・ドイツのミライ社を中心とした海外事業の成長性。

・BtoC事業(特に牛乳事業)の収益性改善が課題。

 

森永乳業はビフィズス菌やラクトフェリンなどの独自素材を活かして国内、海外ともに商品展開の強化を図り、さらなる売上、利益の拡大を目指す戦略であることがわかりました。

 

今後少子高齢化が進んでいく中でますます消費者の健康ニーズは高まっていくことが予想されますし、これらの独自素材は間違いなく森永乳業の財産になると思います。

 

森永乳業の強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

応援しています!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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<参考資料> 

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