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【2020年度版】食品業界|菓子メーカーのランキング|売上・利益・年収など大手5社を比較

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こんにちは。misato です。

 

今回は食品業界の中でも「菓子業界大手5社の比較ランキング」をテーマに書いていきたいと思います。

 

グラフを用いながらわかりやすく解説していきます。

 

▼こちらの記事はこのような方におすすめの記事です。

❶菓子メーカーへの就職・転職をお考えの方

 

❷菓子メーカー各社の比較がしたい方

 

❸菓子メーカーの特徴について知りたい方

私は大手メーカーに勤務しています。

 

メーカーでのマーケティング、広報IRの経験を活かして、いろいろな業界の市場規模や各社メーカーの戦略を分析しています。

 

業界研究のやり方についてはこちらに詳しく書いていますのでよかったらこちらも参考にしてください。 

 

 

こちらのページの最後に菓子業界のトピック/各社の詳細な企業研究(各社の売上規模や強み、今後の戦略などをまとめたもの)へのリンクも貼っています。

 

どうぞ最後までお付き合いください!

 

はじめに

今回比較する会社は以下5社です。

 

・明治ホールディングス株式会社(以下、明治)

・株式会社ロッテ(以下、ロッテ)

・江崎グリコ(以下、グリコ)

・カルビー株式会社(以下、カルビー)

・森永製菓株式会社(以下、森永製菓)

 

こちらの記事に関する注意事項

 

・ロッテに関しては非上場会社のため、利益やコスト構造、年収などの公開情報がありません。それ以外の4社に関しては有価証券報告書、決算短信の最新数値を比較しています。

 

・グリコは決算期を3月→12月へ変更している関係で、国内売上・利益が3ヵ月分少ない数値となっています。

 

売上高

まずは売上高のランキングからみていきましょう。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

菓子~乳製品~製薬まで幅広く扱っている明治が圧倒的な差をつけて堂々の1位です。

 

2位以下はロッテ、グリコ、カルビー、森永製菓の順に続きます。

 

菓子のみの売上高で比較すると?

上記売上高は菓子以外の製薬や乳業などすべて合算した数値での比較でした。

 

つづいて「菓子(国内)」だけに限定してランキングを作成してみました。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

※それぞれ下記の部門の数値を比較。

明治「菓子」、ロッテ「菓子」、カルビー「国内スナック」、グリコ「菓子・食品」、森永製菓「菓子食品」から海外売上高を除して算出。

 

こうして見ると順位に大きく変動があります。

 

1位はロッテ、2位以下にカルビーがつづきます。

 

全体売上では1位だった明治は菓子の売上自体は約1割強しかなく、他部門の売上構成比が大きいことがわかります。

 

営業利益

つづいて営業利益のランキングです。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

ここでも明治が群を抜いてトップに躍り出ています。

 

売上高では3位だったグリコが最下位という結果に。

 

営業利益率

売上高に占める営業利益の割合を示す営業利益率のランキングです。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

営業利益率ではカルビーが1位という結果に。

 

営業利益額では1位だった明治は3位になってしまいました。

 

その秘密を探るためにコスト構造も分解していきます。

 

売上原価率

売上原価率とは売上高のうち、どのくらいが売上原価(売れた商品の仕入れや製造にかかった費用)なのかを示す比率のことです。

 

売上原価率は低い方がより少ないコストで効率的に利益を生み出せるようになります。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

1位は森永製菓、残念ながら明治は最下位という結果に。

 

ここで「なぜ明治の売上原価率は高いのか?」という点に着目してみます。

 

明治は牛乳やヨーグルトなどの発酵デイリーが最大の売上を占めている会社です。

 

他の乳業メーカーの売上原価率を見てもわかるように牛乳は原価率が良い商品とは言えません

 

・雪印メグミルク 68.0%

・森永乳業 76.7%

 

明治も「牛乳事業は2020年度下期に単月黒字化を目指す」と発表し、企業努力を続けていますが、現時点では赤字の事業です。

 

また牛乳の価格(乳価)はメーカーと酪農生産者(団体)との間での合意によって決められますが、この乳価は年々上昇をしています。

 

この牛乳事業が売上原価率の低さに影響を与えていると読み解くことができます。

 

 

販管費率

つづいて販管費率のランキングです。

 

販管費率も売上原価率と同様、低い方がより少ないコストで効率的に利益を生み出せるということになります。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

 売上原価率では最下位だった明治が1位という結果になりました。

 

ここでも「なぜ明治の販管費率は低いのか?」という点について探るため販管費の分解をしたかったのですが、各社開示項目がバラバラなためここからは少し個人的な推測が入ります。

 

唯一各社共通で開示している「運賃保管料」について比較してみました。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

明治は圧倒的に運賃保管料の費用が抑えられています。

 

要因として以下2点が考えられます。

 

・物流会社をグループ会社に持ち、自前で配送しているから。

・日配品は在庫にならず保管料が抑えられるから。

 

ここに販管費率の低さの秘密があるかもしれませんね。

 

海外売上高比率

つづいて海外売上高比率のランキングです。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

海外展開ではグリコが1位、カルビーが僅差で2位を追う形になっています。

 

菓子メーカーの海外売上高比率はまだ低く、1位のグリコでも約2割程度の構成比しかありません。

 

今後国内市場は人口減少により厳しい状況が予測される中では、さらなる海外展開の加速が必要になってきます。

 

時価総額

つづいて執筆当日の時価総額ランキングです。

 

時価総額とはその企業の企業価値を表す指標で、業績だけなく将来の成長に対する期待も大きいことを意味します。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

1位が明治であることは変わりないのですが、注目すべきはカルビーです。

 

カルビーは売上高のランキングでは4位ですが、営業利益率の高さや海外展開の可能性などの観点から評価され時価総額では2位という結果です。

 

平均年収

最後にみなさん気になる平均年収のランキングです。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

売上高ランキングでもトップの明治が1位ですね。

 

2位以下にグリコ、森永製菓、カルビーとつづきます。

 

▼菓子業界についてはこちらも読まれています

 

▼他の業界についてはこちらから

 

さいごに

いかがでしたか?

 

菓子メーカーをさまざまな角度からランキングしてみました。

 

転職先、就職先を決める際、売上高のランキングだけではわからない部分もたくさんあるということがおわかりいただけたかと思います。

 

是非みなさんも色々な角度から企業を分析し、自分に合った会社を見つけてくださいね!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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<参考資料>

各社ホームページ

IR・投資家情報|明治ホールディングス株式会社

業績|ロッテについて|お口の恋人 ロッテ

IR情報 | 【公式】江崎グリコ(Glico)

IR・投資家情報|カルビー

IR情報 | 森永製菓株式会社