誰にでもわかりやすい! 企業研究ノート

メーカー勤務。色んな会社の決算資料を趣味で読んでます。

【2020年度版】5分でわかる!森永乳業の企業研究|気になる年収も【転職、第二新卒、就活に】

こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります。

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いております。

 

今回は乳業メーカーの中でも人気のある「森永乳業株式会社(以下、森永乳業)」の企業研究です。

 

森永乳業へ転職、就活をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

 

 

基本情報

まずは森永乳業の基本情報です。

 

社名 森永乳業株式会社
創業 1917年
本社所在地 東京都港区芝5丁目33番1号
従業員数(単体) 3,340名
平均年齢 38.3歳
平均勤続年数 14.2年
平均年収 739万円

(2020年3月時点の情報です)

 

森永乳業は森永製菓との合併分離を経過して、1949年現在の森永乳業が設立されました。

 

森永製菓とは全くの別会社で、採用選考も別ですし、人材の交流もないそうです。

 

何度か経営統合の報道も出ていますが、現時点では両社ともに否定しています。

 

 

\森永製菓の企業研究はこちら/

 

業績推移(直近の売上や利益は?)

森永乳業の直近5年間の業績の推移についてみていきましょう。

 

売上高

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(ホームページをもとに作成)

売上高は横ばい~微減というところです。

 

6,000億円前後で安定していることがわります。

 

営業利益

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(ホームページをもとに作成)

※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

営業利益に関しては右肩上がりに上昇していることがわかります。

 

売上は横ばい~微減の中で営業利益額は伸ばしているため、営業利益率の改善が目覚ましいです。

 

営業利益率は2020年3月期についに4%台にのせています。

 

競合の雪印メグミルクと比較しても営業利益率が高いことがわかります。

 

 

雪印メグミルクの企業研究はこちら/ 

 

売上原価率

続いてコスト関係も確認していきましょう。

 

まずは売上原価率です。

 

売上原価率とは売上高のうち、どのくらいが売上原価(売れた商品の仕入れや製造にかかった費用)なのかを示す比率のことです。

 

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(ホームページをもとに作成)

 売上原価率は70%弱で推移しています。

 

森永乳業は直近3回以下の通り商品の一部値上げを実施しています。

 

・2018年5月 チーズ

・2019年3月 アイスクリーム

・2019年4月 牛乳やヨーグルト

 

しかし残念ながら売上原価率は2017年3月期からは悪化しています。

 

決算補足資料を確認すると、値上げをしたにも関わらず原料乳の価格、オペレーションコスト、減価償却費の増加といったコストアップの方が上回ってしまったようです。

 

雪印メグミルクの企業研究でも説明しましたが、値上げをしたにも関わらず売上原価率が悪化するということは、直近の乳価(牛乳の原材料である生乳の価格)は高騰が続いており企業の利益を圧迫していることがよくわかります。

 

販管費

続いて売上高のうち、どのくらいが販売費および一般管理費なのかを示す販管費率です。

 

企業ごとに少し内容に差異がありますが、販管費とは主に「販売費」や「広告宣伝費」、「物流費」「人件費」などのことです。

 

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(ホームページをもとに作成)

 販管費率は28%前後で推移しており、直近3年間は低下傾向です。

 

森永乳業の決算説明会資料を見てみると、商品をより多く売るための販売促進費は前年並み、物流費も大きな上昇はなかったようです。

 

各社が物流費のアップに苦戦している中で、森永乳業上手にコストコトロールができているということになります。

 

事業内容(主な商品構成は?)

2020年3月期のセグメント別の売上構成です。

 

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(ホームページをもとに作成)

「食品事業」はいわゆるヨーグルトや乳飲料などの製造販売、「その他事業」というのは飼料・プラント設備の設計施行などのことです。

 

「食品事業」が事業の大部分を占めていることがわかります。

 

つづいて営業利益も合わせてみていきます。

  

  売上 営業利益 営業利益率
食品事業 5,720億円 293億円 5.1%
その他事業 270億円 23億円 8.5%

※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

その他事業は利益の額としては小さいですが、営業利益率という意味ではメインの「食品事業」よりも高いことがわかります。

 

つづいて「食品事業」内の部門別の構成比をみていきましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

「BtoC事業」が売上の過半数を占めていることがわかります。

 

つづいて営業利益の構成比です。

 

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  売上 営業利益 営業利益率
BtoB事業 969億円 58億円 6.0%
海外事業 289億円 16億円 5.4%
ウェルネス事業 491億円 31億円 6.3%
BtoC事業 3,107億円 105億円 3.4%
その他 979億円 13億円 1.4%

(ホームページをもとに作成)

※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

全体の営業利益率が4.3%なので、利益に貢献している部門は「BtoB事業」「海外事業」「ウェルネス事業」ということになります。

 

 「BtoC事業」は売上の過半数を占める部門にも関わらず、利益の貢献は5割を切っており、今後の利益改善が求められますね。

 

BtoC事業

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(ホームページより引用)

こちらにはチルドカップ飲料やアイスクリーム、乳製品が含まれています。

 

代表商品は「マウントレーニア」「ピノ」「ビヒダス」などが挙げられます。

 

「BtoC事業」の売上をさらに細かく分解してみます。

 

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カテゴリー 売上高
牛乳 529億円
ヨーグルト 510億円
アイスクリーム 452億円
チルドカップ飲料 398億円
チーズ 333億円
市乳(宅配など) 214億円
チルド紅茶 156億円
デザート 110億円

(ホームページをもとに作成)

 

1位は「牛乳」で2割の構成比、つづいて「ヨーグルト」「アイスクリーム」となります。

 

BtoB事業

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(ホームページより引用)

こちらは業務用の売上となります。

 

具体的に申し上げると、ケーキ屋へ生クリームなどの乳原料を卸していたり、ビフィズス菌ラクトフェリンなどの機能性素材を各社メーカーに卸していたりします。

 

一般消費者向けではなく、企業向けの商品展開もしているということですね。

 

こちらは営業利益率が6.0%と収益性の高い事業です。

 

海外事業

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(ホームページより引用)

森永乳業はエリア別の海外事業の売上を公表しておりません。

 

しかし19年1月に開催された事業説明会の資料によると、子会社であるドイツのミライ社が海外事業売上の過半数を占めているようです。

 

ミライ社ではホエイや乳製品の製造販売を行っています。

 

その他地域での展開は下記の通りです。

 

パキスタンインドネシアなど:乳幼児向け粉ミルク

・米国:豆腐、ヨーグルトなど

・中国:ヨーグルト、プリンなど

 

海外売上高比率は5.0%、9年後の2029年3月期には15%を目指すと発表しています。

 

ウェルネス事業

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(ホームページより引用)

こちらには育児用ミルク、サプリメント、子会社のクリニコが展開している流動食や介護食などが含まれます。

 

代表商品は「森永はぐぐみ」通販限定のサプリメントラクトフェリンプラス」などです。

 

最も収益性が高い事業ですし、少子高齢化の中ではさらなる成長が見込める事業ですね。

 

 

 

 

森永乳業の強み

私が考える森永乳業の強みは以下の2点です。

 

おいしさと機能性を兼ね備えた商品開発力

森永乳業は乳で培った技術を活かし、ビフィズス菌ラクトフェリンシールド乳酸菌®といった独自素材を活かした商品開発を強化しています。

 

加えてBtoB事業でもそういった独自素材を展開し、他企業にも積極的に拡売をしています。

 

健康志向が高まっている今、今後もさらなる売上・利益の拡大が見込まれます。

 

海外事業の収益性

乳業メーカーはまだ国内事業に軸足を置き、海外事業は赤字もしくはわずかな利益しか稼ぐことができていない会社が多いです。

 

そのような環境下で森永乳業既に海外事業で収益を出すことに成功しており、海外事業の営業利益率は5.4%と、全社平均の営業利益率4.3%よりも高い収益力があります。

 

(つまりはBtoC事業の収益力基盤強化というものも同時に取り組んでいかなくてはならないということにも繋がりますが)

 

今後のキーワード

森永乳業が今後目指すべき方向性を中期経営計画から抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・やりたいことをからめて説明できると面接はうまくいきます。

 

BtoC事業の収益性改善

先ほど森永乳業の強みのところでも触れましたが、BtoC事業は売上構成比が最も高いが収益性は低いという特徴を持っています。

 

そこで森永乳業ではこの課題を解決するため基幹ブランドを選定し、これらの価値を最大化することで収益性の改善に取り組んでいきます。

 

基幹ブランドは「マウントレーニア」「ビヒダス」「森永アロエヨーグルト」「パルテノ」「パルム」「ピノ」「モウ」「フレッシュモッツァレラ」の8ブランドです。

 

赤字の牛乳事業は2022年度の黒字化を目指し、高付加価値商品の展開強化、生産体制の合理化(近畿工場、東京工場の生産中止)を進めています。

 

現在各乳業メーカーは牛乳黒字化に向けて取り組んでいます。

 

明治は2020年度、雪印メグミルクも2026年度に黒字化を目指すことを発表しています。

 

★明治の企業研究はこちらから

 

雪印メグミルクの企業研究はこちらから

 

ビフィズス菌・独自素材の展開加速

森永乳業ビフィズス菌ラクトフェリンなどの独自素材を多数有しています。

 

特にビフィズス菌研究においてはパイオニアであり、今後設備投資も行いさらなる売上、利益の拡大を目指しています。

 

腸内環境を整えることの重要性がうたわれている中では、こちらの事業へさらなる注目が集まっていくかもしれません。

 

その他

森永乳業は2019年4月から新しい中期経営計画を発表しています。

 

3年後の2022年3月期の目標は下記の通りです。

 

・売上高:6,300億円

・営業利益:300億円

・営業利益率:4.8%

 

部門別にもメリハリをつけて海外事業やウェルネス事業の売上、利益はより強く伸ばすことを、BtoC事業では利益率の改善に注力して取り組んでいくようです。

 

これらが森永乳業の今後の重点戦略となります。

 

さいごに

いかがでしたか?

 

森永乳業ビフィズス菌ラクトフェリンなどの独自素材を活かして国内、海外ともに商品展開の強化を図り、さらなる売上、利益の拡大を目指す戦略であることがわかりました。

 

今後少子高齢化が進んでいく中でますます消費者の健康ニーズは高まっていくことが予想されますし、これらの独自素材は間違いなく森永乳業の財産になると思います。

 

森永乳業の強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

 

そしてエントリーシートや面接で少しでも不安がある方は優秀なエージェントを活用することをおすすめします。

 

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転職サポートは完全無料なので、まずは無料登録をおすすめいたします。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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参考資料

IR情報 株主・投資家の皆さまへ | 森永乳業株式会社

https://ssl4.eir-parts.net/doc/2264/tdnet/1828830/00.pdf

https://ssl4.eir-parts.net/doc/2264/ir_material_for_fiscal_ym1/80419/00.pdf

https://www.morinagamilk.co.jp/ir/result/

 

 

 

【2020年度版】5分でわかる!雪印メグミルクの企業研究|気になる年収も【転職、第二新卒、就活に】

こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります。

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いております。

 

今回は乳業メーカーの中でも人気のある「雪印メグミルク株式会社(以下、雪印メグミルク)」の企業研究です。

 

雪印メグミルクへ転職、就活をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずは雪印メグミルクの基本情報です。

 

社名 雪印メグミルク株式会社
創業 2009年
本社所在地 東京都新宿区四谷本塩町5番1号
従業員数(単体) 3,142名
平均年齢 40.0歳
平均勤続年数 14.8年
平均年収 709万円

(2020年3月時点の情報です)

 

雪印メグミルク雪印乳業株式会社と日本ミルクコミュニティ株式会社が経営統合し誕生した会社です。

 

業績推移(直近の売上や利益は?)

雪印メグミルクの直近5年間の業績の推移についてみていきましょう。

 

売上高

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(ホームページをもとに作成)

右肩上がりに着実に売上を伸ばしていることがわかりますね。

 

2019年3月期には6,000億円を突破し、そこからも順調に増収を続けています。

 

営業利益

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(ホームページをもとに作成)

営業利益に関しては年によって少しバラつきがあり、売上の上昇に利益は比例していないということがわかります。

 

営業利益率は3%前後を推移しています。

 

菓子メーカーと比較すると少し利益率が低いことがわかります。

 

 

\菓子メーカーのまとめはコチラ/ 

 

売上原価率

続いてコスト関係も確認していきましょう。

 

まずは売上原価率です。

 

売上原価率とは売上高のうち、どのくらいが売上原価(売れた商品の仕入れや製造にかかった費用)なのかを示す比率のことです。

 

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(ホームページをもとに作成)

売上原価率は75%~77%の間を推移しています。

 

雪印メグミルクは直近2回以下の通り商品の一部値上げを実施しています。

 

・2018年5月 チーズの一部商品

・2019年4月 牛乳やヨーグルトなどの一部商品

 

しかし残念ながら売上原価率は悪化しています。

 

決算説明会資料から読み解くに、値上げをしたにも関わらず原材料コスト、オペレーションコストの増加分を吸収しきれなかったようです。

 

販管費

続いて売上高のうち、どのくらいが販売費および一般管理費なのかを示す販管費率です。

 

企業ごとに少し内容に差異がありますが、販管費とは主に「販売費」や「広告宣伝費」、「物流費」「人件費」などのことです。

 

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(ホームページをもとに作成)

販管費率は20%強でコントロールできており、今期はさらなる削減に成功しています。

 

雪印メグミルクの決算説明会資料や決算短信を見てみると、今期の販管費の減少要因については宣伝促進費の削減を挙げていました。

 

宣伝促進費とは商品の売上を伸ばすために使用する広告などの費用のことです。

 

雪印メグミルクのようなメーカーでは、時にはブランド育成のために戦略的に費用が必要なこともあります。

 

今後のブランドの育成戦略に注目していきたいですね。

 

事業内容(主な商品構成は?)

2020年3月期のセグメント別の売上構成です。

 

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(ホームページをもとに作成)

「市乳」が最大の売上で5割弱を占めており、次に「乳製品」が続きます。

 

つづいて営業利益の構成もみていきます。

 

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  売上 営業利益 営業利益率
乳製品 2,490億円 115億円 4.6%
市乳 2,839億円 52億円 1.8%
飼料・種苗 437億円 10億円 2.3%
その他 366億円 1億円 0.3%

(ホームページをもとに作成)
※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

利益で見ると構成比に変更があり、乳製品の方が利益の貢献は大きく収益性が高いことがわかります。

 

全体の営業利益率が2.9%なので、利益に貢献している部門は「乳製品」ということになります。

 

 「市乳」は売上の半分近くを占める部門にも関わらず、利益の貢献は3割弱となっており、今後の利益改善が求められますね。

 

乳製品

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(ホームページより引用)

代表商品は「雪印北海道バター」「ネオソフト」「6Pチーズ」などが挙げられます。

 

「乳製品」部門は雪印メグミルクの強みのひとつであり、数多くのロングセラーブランドを有し、各カテゴリーでトップシェアです。

 

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(ホームページより引用)

 

ニュートリション

「ニュートリション」の売上自体は「乳製品」部門に含まれています。

 

構成比としてはまだ小さいですが(売上は約3%の構成比、利益は非開示)今後健康ニーズの拡大によって拡大が見込まれる事業です。

 

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(ホームページより引用)

 代表商品は粉ミルク「ぴゅあ」や特定保健用食品「毎日骨ケア MBP®」などです。

 

海外

雪印メグミルクは海外事業の売上を公表しておりませんが、現在チーズおよび粉ミルクの海外展開を進めているようです。

 

チーズはオーストラリアやインドネシア、台湾に拠点を有しています。

 

インドネシアの拠点から、シンガポールやタイ、マレーシアへのチーズ輸出を拡大し

ていくことを公表しています。

 

市乳

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(ホームページより引用)

こちらには牛乳やヨーグルト、チルドデザートなどが含まれます。

 

代表商品は「雪印メグミルク牛乳」「ナチュレ恵みmgumi」「ガセリ菌SP株ヨーグルト」などです。

 

最大の売上を占める事業ですが、収益性は低い事業です。

 

飼料・種苗

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(ホームページより引用)

飼料、種苗(牧草・飼料作物・野菜)などがこちらに含まれます。

 

雪印メグミルクの決算説明会資料では飼料事業の収益性を上げること、高品質化を目標として掲げています。

 

しかし、今後酪農家が減少していく中でどのように事業をハンドリングしていくのかについては注目していきたいところですね。

 

またこちらの事業は天災や気象状況の影響を大きく受ける(天候が荒れる→良質な飼料確保ができない→業績悪化)ので、個人的には今後どのようにリスク管理していくのか気になります。

 

 

雪印メグミルクの強み

私が考える雪印メグミルクの強みは以下の2点です。

 

乳製品で多数のトップシェア

バター、マーガリン、チーズの市場において、国内シェア1位です。

 

ロングセラーのブランドを数多く有しているので、営業利益率も4.6%と効率的に利益を稼ぐことができています。

 

 

商品開発力の高さ

みなさんは最近雪印メグミルクが発売した「乳酸菌ヘルベ」というヨーグルトをご存知でしょうか?

 

こちらはヨーグルトで初めて「目や鼻の不快感を緩和する」機能を持った機能性表示食品として話題です。

 

他にも雪印メグミルクは「内臓脂肪を減らすのを助ける」特定保健用食品ガセリ菌SP株ヨーグルト」も販売しています。

 

このように雪印メグミルク消費者の「困った」、「改善したい」というニーズをしっかりとらえ商品化することが上手な会社だと個人的には思います。

 

消費者の「困った」の度合いが高ければ高いほど、またその商品が世になければなおさら、商品は爆発的に売れる可能性が高くなります。

 

今後のキーワード

雪印メグミルクが今後目指すべき方向性を中期経営計画から抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・やりたいことをからめて説明できると面接はうまくいきます。

 

家庭用バターの生産・販売拡大

雪印メグミルクが約3割のトップシェアを占めるバターの分野でさらなる生産・販売の拡大を目指しています。

 

2020年には老朽化している北海道 磯文の主力工場を刷新し、200億円の設備投資を行いバターの増産体制を整備する計画です。

 

バターの食べ方提案を積極的に行っていくことで国内消費量を増やし、今後さらなるバターの売上・利益の拡大を目指します。

 

より強いところをより強くする戦略ですね。

 

市乳事業の収益性向上

現状赤字である「牛乳」事業は2026年度末までに黒字化を目指し構造改革を実行します。

 

黒字化に向けて雪印メグミルクが実行することは以下2点です。

 

・キャップ付き容器の導入

(内容量を減らし、実質価格を上げます)

・名古屋工場を閉鎖し豊橋工場へ生産を集約

 

 

「牛乳」事業は明治も黒字化を目指すことを発表しています。

 

 

\明治の企業研究はこちらから/ 

 

その他

雪印メグミルクは2020年4月から新しい中期経営計画を発表しています。

 

3年後の2026年3月期の目標は下記の通りです。

 

・売上高:6,400億円

・営業利益:220億円

・営業利益率:3.4%

 

これらが雪印メグミルクの今後の重点戦略となります。

 

さいごに

いかがでしたか?

 

雪印メグミルクは国内のバター、マーガリンなどの市場でNo.1のメーカーであり、今後も国内市場で新たな食シーンを創造、売上を伸ばしていく戦略であることがわかりました。

 

また最近は消費者の健康志向ニーズを取り込み、機能性表示食品などの「ニュートリション」事業の商品開発強化を行っています。

 

海外事業に関してはまだあまり情報を開示していないため詳細はわかりかねるのですが、チーズのボーダーレス化は今後も進んでいくと思います。

 

雪印メグミルクの強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

最新記事をお知らせしています■

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参考資料

IR(株主・投資家情報)|雪印メグミルク株式会社

https://www.meg-snow.com/ir/news/pdf/20200513-1408.pdf

https://www.meg-snow.com/ir/news/pdf/20200513-1409.pdf

https://www.meg-snow.com/ir/news/pdf/20200513-1414.pdf

 

 

 

 

 

【2020年度版】食品業界(菓子)の市場規模と現状・課題|志望動機のヒント

こんにちは。misato です。

 

本日は食品メーカーの中でも「菓子」業界の現状と課題について書いていきたいと思います。

 

菓子メーカーへの就職、転職をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

こちらのページの最後に各社のもっと詳しい企業研究(各社の売上規模や強み、今後の戦略などをまとめたもの)へのリンクも貼っています。

 

どうぞ最後までお付き合いください!

 

 

菓子業界の市場規模

みなさんは菓子業界はどのくらいの規模があるかご存知ですか?

 

2019年、国内菓子業界の市場規模は3兆4,298億円あります。(出典:全日本菓子協会、小売金額)

 

こちらは直近3年間の菓子業界の市場規模推移です。

 

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(全日本菓子協会HPをもとに作成)

年々微増傾向にあることがわかりますね。

 

カテゴリー別構成比

こちらは菓子業界の売上別の構成比です。

 

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カテゴリー 小売金額 代表商品
和・洋生菓子 8,804億円 ようかん、饅頭、ケーキ
チョコレート 5,630億円 板チョコ、ナッツチョコ
米菓・せんべい 5,259億円 あられ、せんべい
スナック 4,476億円 ポテト系、コーン系
ビスケット 3,765億円 ビスケット、クッキー、クラッカー
キャンディ 2,780億円 キャンディ、グミ、錠菓
その他 4,309億円 ガム、かりんとう、豆菓子

(全日本菓子協会HPをもとに作成)

 

菓子業界の約4分の1を占めるトップカテゴリーは、ケーキやようかんなどの「和・洋生菓子」となります。

 

つづいて「チョコレート」、「米菓・せんべい」と続きます。

 

「キャンディ」は私にとっては意外だったのですが、規模は小さく3,000億円にも満たない市場です。

 

カテゴリーごとの売上推移

それぞれのカテゴリーごとの直近3年間の売上推移をみていきましょう。

 

チョコレート

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(全日本菓子協会HPをもとに作成)

チョコレートは2018年少し不調でしたが、2019年には復調、前年比105%という結果になりました。

 

チョコレートは各社健康志向チョコレートの強化に力を入れています。

 

明治の高カカオチョコレート「チョコレート効果」や、グリコの脂肪や糖の吸収を抑える機能性表示食品「リベラ」などが挙げられます。

 

米菓・せんべい

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(全日本菓子協会HPをもとに作成)

米菓・せんべいもチョコレートと同じ動きをしています。

 

2018年少し不調、2019年には前年比102%と回復傾向です。

 

スナック

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(全日本菓子協会HPをもとに作成)

スナックは右肩上がりに拡大しており、2019年は前年比103%でした。

 

2019年5月に国内スナック最大手のカルビーが値上げをしました。

 

ビスケット

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(全日本菓子協会HPをもとに作成)

ビスケットは2018年好調でしたが、2019年はやや不調で前年比99%となっています。

 

キャンディ

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(全日本菓子協会HPをもとに作成)

キャンディは右肩上がりに拡大しており、2019年は前年比104%でした。

 

2019年から錠菓、清涼菓子(具体的に言うと粒タイプのラムネやフリスクなどのタブレット)がその他からキャンディに含まれるようになったのでその影響もあります。

 

菓子業界の課題

菓子業界を取り巻く環境とその課題について説明していきます。

 

人口減少、少子高齢化

日本の総人口は2053年に1億人を割り、2036年には3人に1人が65歳以上となると言われています。(出典:国立社会保障・人口問題研究所ホームページ)

 

食べる人の数も減り、高齢化により食べる人の胃袋の大きさも小さくなっていきます。

 

健康意識、予防意識の高まり

今後生活環境や食生活の変化により病が増えていくと予想されています。

 

「どうせ食べるなら少しでも体によいものを」という健康志向の人が増えています

 

原材料、人件費、物流費の高騰

商品をつくるために必要なカカオ豆や乳製品などの原材料の価格がアップしたり、運賃単価上昇により物流費がアップしています。

 

コストの高騰が続くため、各社値上げや価格は据え置きで内容量を減らす(=実質値上げ)に踏み切っています。

 

菓子業界の展望

上記課題を受けて各社メーカーがどのような対策を打っているのか、今後の菓子業界の方向性、展望について説明していきます。

 

海外事業の展開強化

今後国内市場は総人口が減少していくため、各社海外展開のさらなる加速が求められます。

 

現在大手菓子メーカー5社の海外売上高比率は1位のグリコでも約2割で、未だ拡大の余地があります。

 

f:id:misato0099:20200530234430p:plain

(各社ホームページをもとに作成)

 

健康価値のある商品の展開強化

健康意識の高まりにより、健康価値のある商品の需要が高まっています。

 

各社「健康」をキーワードにした商品開発、プロモーションの強化を行っており、これまでにない新たな価値の創造に挑戦しています。

 

志望動機の一例

✓国内人口減の中で海外事業に積極的に挑戦している姿が魅力的。

 

→自身の海外留学経験を活かせる会社だと確信した。

→自身の強みである困難な場面でも挑戦する力を活かせると感じた。

 

✓消費者ニーズを先取りした商品開発が魅力的。

 

→自身の強みである現状に甘んじることなく革新してきた経験を活かせると感じた。

 

 

こちらはあくまで一例ですので、ご自身の強みをからめて上手にアピールしてくださいね!

 

 

\菓子業界の情報はこちらもどうぞ/

 

★明治の企業研究はこちらから

 

★グリコの企業研究はこちらから

 

カルビーの企業研究はこちらから

 

★森永製菓の企業研究はこちらから

 

さいごに

いかがでしたか?

 

菓子業界の現状と課題について整理をしてみました。

 

転職や就職活動時の面接の際に、業界の規模や現状、課題などを把握しておくと他のライバル達と差がつけられること間違いなしです。

 

しかし、せっかく事前に準備をして行っても、いざ実際の面接の際には力が発揮できなかったという転職者、就活生を私は何人も見てきました。

 

もし少しでも不安なことがあるなら、一人一人に合わせた書類添削や面接対策を行ってくれる第二新卒エージェントneo に相談してみてはいかがでしょうか?

 

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最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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<参考資料>

全日本菓子協会(ANKA)

将来推計人口・世帯数 | 国立社会保障・人口問題研究所

各社ホームページ

IR・投資家情報|明治ホールディングス株式会社

業績|ロッテについて|お口の恋人 ロッテ

IR情報 | 【公式】江崎グリコ(Glico)

IR・投資家情報|カルビー

IR情報 | 森永製菓株式会社 

 

 

【2020年度版】食品業界(菓子)のランキング|売上・利益・年収など大手5社を比較

こんにちは。misato です。

 

本日は食品メーカーの中でも「菓子」業界のランキングを発表していきたいと思います。

 

菓子メーカーへの就職、転職をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

こちらのページの最後に各社のもっと詳しい企業研究(売上規模や強み、今後の方向性などをまとめたもの)へのリンクも貼っています。

 

どうぞ最後までお付き合いください!

 

 

はじめに

今回比較する会社は以下5社です。

 

明治ホールディングス株式会社(以下、明治)

・株式会社ロッテ(以下、ロッテ)

江崎グリコ(以下、グリコ)

カルビー株式会社(以下、カルビー

・森永製菓株式会社(以下、森永製菓)

 

< こちらの記事に関する注意事項 >

 

  • ロッテに関しては非上場会社のため、利益やコスト構造、年収などの情報が公表されておりません。それ以外の4社に関しては有価証券報告書決算短信の最新数値を比較しています。

 

  • グリコは決算期を3月→12月へ変更している関係で、国内売上の3ヵ月分が少ない数値での比較になっています。

 

売上高

まずは売上高のランキングからみていきましょう。

 

f:id:misato0099:20200530234131p:plain

(各社ホームページをもとに作成)

菓子~乳製品~製薬まで幅広く扱っている明治が圧倒的な差をつけて堂々の1位です。

 

2位以下はロッテ、グリコ、カルビー、森永製菓の順に続きます。

 

菓子のみの売上高で比較すると?

上記売上高は菓子以外の製薬や乳業などすべて合算した数値での比較でした。

 

つづいて「菓子(国内)」だけに限定してランキングを作成してみました。

 

f:id:misato0099:20200530234202p:plain

(各社ホームページをもとに作成)

※それぞれ下記の部門の数値を比較。

明治「菓子」、ロッテ「菓子」、カルビー「国内スナック」、グリコ「菓子・食品」、森永製菓「菓子食品」から海外売上高を除して算出。

 

こうして見ると順位に大きく変動があります。

 

全体売上では1位だった明治は菓子の売上自体は約1割強しかなく、他部門の売上構成比が大きいことがわかります。

 

営業利益

つづいて営業利益のランキングです。

 

f:id:misato0099:20200530234241p:plain

(各社ホームページをもとに作成)

ここでも明治が群を抜いてトップに躍り出ています。

 

売上高では3位だったグリコが最下位という結果に。

 

営業利益率

売上高に占める営業利益に割合を示す営業利益率のランキングです。

 

f:id:misato0099:20200530233540p:plain

(各社ホームページをもとに作成)

営業利益率ではカルビーが1位という結果に。

 

営業利益額では1位だった明治は3位になってしまいました。

 

その秘密を探るためにコスト構造も分解していきます。

 

売上原価率

売上原価率とは売上高のうち、どのくらいが売上原価(売れた商品の仕入れや製造にかかった費用)なのかを示す比率のことです。

 

売上原価率は低い方がより少ないコストで効率的に利益を生み出せるようになります。

 

f:id:misato0099:20200530234310p:plain

(各社ホームページをもとに作成)

1位は森永製菓、残念ながら明治は最下位という結果に。

 

ここで「なぜ明治の売上原価率は高いのか?」という点に着目してみます。

 

明治は牛乳やヨーグルトなどの「発酵デイリー」が最大の売上を占めている会社です。

 

他の乳業メーカーの売上原価率を見てもわかるように牛乳は原価率が良い商品とは言えません

 

雪印メグミルク 68.0%

森永乳業 76.7%

 

明治も「牛乳事業は2020年度下期に単月黒字化を目指す」と発表し、企業努力を続けていますが、現時点では赤字の事業です。

 

また牛乳の価格(乳価)はメーカーと酪農生産者(団体)との間での合意によって決められますが、この乳価は年々上昇をしています。

 

この牛乳事業が売上原価率の低さに影響を与えていると読み解くことができます。

 

販管費

つづいて販管費率のランキングです。

 

販管費率も売上原価率と同様、低い方がより少ないコストで効率的に利益を生み出せるということになります。

 

f:id:misato0099:20200530233925p:plain

(各社ホームページをもとに作成)

 売上原価率では最下位だった明治が1位という結果になりました。

 

ここでも「なぜ明治の販管費率は低いのか?」という点について探るため販管費の分解をしたかったのですが、各社開示項目がバラバラなためここからは少し個人的な推測が入ります。

 

唯一各社共通で開示している「運賃保管料」について比較してみました。

 

f:id:misato0099:20200530234348p:plain

(各社ホームページをもとに作成)

明治は圧倒的に運賃保管料の費用が抑えられています。

 

要因として以下2点が考えられます。

 

・物流会社をグループ会社に持ち、自前で配送しているから。

・日配品は在庫にならず保管料が抑えられるから。

 

ここに販管費率の低さの秘密があるかもしれませんね。

 

 

 

 

海外売上高比率

つづいて海外売上高比率のランキングです。

 

f:id:misato0099:20200530234430p:plain

(各社ホームページをもとに作成)

海外展開ではグリコが1位カルビーが僅差で2位を追う形になっています。

 

菓子メーカーの海外売上高比率はまだ低く、1位のグリコでも約2割程度の構成比しかありません。

 

今後国内市場は人口減少により厳しい状況が予測される中では、さらなる海外展開の加速が必要になってきます。

 

時価総額

つづいて執筆当日の時価総額ランキングです。

 

時価総額とはその企業の企業価値を表す指標で、業績だけなく将来の成長に対する期待も大きいことを意味します。

 

f:id:misato0099:20200530234819p:plain

(各社ホームページをもとに作成)

1位が明治であることは変わりないのですが、注目すべきはカルビーです。

 

カルビーは売上高のランキングでは4位ですが、営業利益率の高さや海外展開の可能性などの観点から評価され時価総額では2位という結果です。

 

平均年収

最後にみなさん気になる平均年収のランキングです。

 

f:id:misato0099:20200530235009p:plain

(各社ホームページをもとに作成)

売上高ランキングでもトップの明治が1位ですね。

 

2位以下にグリコ、森永製菓、カルビーと続きます。

 

\菓子業界の情報はこちらもどうぞ/ 

 

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さいごに

いかがでしたか?

 

菓子メーカーをさまざまな角度からランキングしてみました。

 

転職先、就職先を決める際、売上高のランキングだけではわからない部分もたくさんあるということがおわかりいただけたかと思います。

 

是非みなさんも色々な角度から企業を分析し、自分に合った会社を見つけてくださいね!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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<参考資料>

各社ホームページ

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【2020年度版】5分でわかる!森永製菓の企業研究|気になる年収も【転職、第二新卒、就活に】

こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります。

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いております。

 

今回はお菓子メーカーの中でも人気のある「森永製菓株式会社(以下、森永製菓)」の企業研究です。

 

森永製菓へ転職、就活をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずは森永製菓の基本情報です。

 

社名 森永製菓株式会社
創業 1899年
本社所在地 東京都港区芝5-33-1
従業員数(単体) 1,334名
平均年齢 41.9歳
平均勤続年数 18.3年
平均年収 787万円

(2020年3月時点の情報です)

 

業績推移(直近の売上や利益は?)

森永製菓の直近5年間の業績の推移についてみていきましょう。

 

売上高

f:id:misato0099:20200526232447p:plain

(ホームページをもとに作成)

着実に売上を伸ばしていることがわかりますね。

 

2018年3月期には2,000億円を突破し、そこからも順調に増収を続けています。

 

営業利益

f:id:misato0099:20200526232534p:plain

(ホームページをもとに作成)

営業利益に関しても同様、右肩上がりに伸ばしています。

 

2019年3月期には200億円を突破し、直近では営業利益率も10%台に乗せています。

 

5年前と比較すると、営業利益は約2倍近く増やしていることがわかります。

 

売上原価率

続いてコスト関係も確認していきましょう。

 

まずは売上原価率です。

 

売上原価率とは売上高のうち、どのくらいが売上原価(売れた商品の仕入れや製造にかかった費用)なのかを示す比率のことです。

 

f:id:misato0099:20200526232621p:plain

(ホームページをもとに作成)

売上原価率も年々低下させており、メーカーとしての企業努力が垣間見えます。

 

森永製菓は2019年3月にアイスクリームの一部商品で値上げを実施しており、2020年3月期の原価率改善にはその効果も含まれています。

 

販管費

続いて売上高のうち、どのくらいが販売費および一般管理費なのかを示す販管費率です。

 

企業ごとに少し内容に差異がありますが、販管費とは主に「販売費」や「広告宣伝費」、「物流費」「人件費」などのことです。

 

f:id:misato0099:20200526232647p:plain

(ホームページをもとに作成)

販管費率は42%前後で推移しており、直近ではやや増加傾向です。

 

森永製菓の決算説明会資料や決算短信を見てみると、今期の販管費の減少要因について下記の点が説明されていました。

 

・物流費(運賃単価上昇、倉庫保管料増加)

・広告費増

 

物流費は各メーカー共通で上がっています。

 

広告費に関しては「菓子食品」部門では主力ブランドへの広告投資に絞り効率化したようですが、「冷菓」と「健康」部門では積極的な広告展開を行い、売上を伸ばしたようです。

 

事業内容(主な商品構成は?)

2020年3月期のセグメント別の売上構成です。

 

f:id:misato0099:20200526232736p:plain

(ホームページをもとに作成)

事業の9割以上が食料品製造事業であるということがわかります。

 

つづいて営業利益の構成もみていきます。

 

f:id:misato0099:20200526232808p:plain

  売上高 営業利益 営業利益率
食料品製造事業 2,001億円 208億円 10.4%
食料卸売 62億円 5億円 7.4%
不動産サービス 19億円 8億円 43.3%
その他 6億円 1億円 20.2%

※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

利益で見ても大きな構成は変わらず、食料品製造事業が多くの利益を稼ぎ出していることがわかります。

 

金額としてのインパクトは少ないのですが、不動産・サービスの営業利益率は脅威の43.3%で、不動産賃貸で利益を上げていることがわかります。

 

つづいて食料品製造事業内の部門別の売上構成となります。

 

f:id:misato0099:20200526232947p:plain

(ホームページをもとに作成)

キャンディやチョコレートなどの「菓子食品」が6割の売上を占めており最大、残りが「冷菓」「健康」で半分ずつとなっています。

 

つづいて営業利益の構成比です。

f:id:misato0099:20200526233025p:plain

(ホームページをもとに作成)

売上構成では6割の「菓子食品」が利益では4割しか稼げておらず、「菓子食品」の収益性が低いことがわかります。

 

一方、売上構成では2割ずつしかなかった「冷菓」と「健康」が、利益の6割を稼ぎ出しており「冷菓」と「健康」の収益性が高いことがわかります。

 

部門別の売上・営業利益・営業利益率です。

 

  売上 営業利益 営業利益率
菓子食品 1,209億円 82億円 6.8%
冷菓 408億円 56億円 13.6%
健康 385億円 70億円 18.3%

(ホームページをもとに作成)

 

全体の営業利益率が10.2%なので、利益に貢献している部門は「冷菓」「健康」ということになります。

 

グリコの「冷菓」は営業利益率8.4%でしたので、森永製菓の「冷菓」の営業利益率13.6%の方が高いですね。

 

\グリコの企業研究はこちらから/ 

 

「菓子食品」は売上の大半を占める部門にも関わらず、利益の貢献は4割となっており、今後の利益改善が求められますね。

 

菓子食品

開示上「菓子食品」の中に海外売上高も含まれていますので、国内と海外に分けて説明していきます。

 

f:id:misato0099:20200526233228p:plain

(森永製菓ホームページより引用)

 

まず国内菓子食品の代表商品は「ハイチュウ」「チョコボール」「ダース」「甘酒」などが挙げられます。

 

発売から45周年を迎える「ハイチュウ」はその強力なブランド力を活かした「ハイチュウミニ」や「ハイチュウプレミアム」といったブランドエクステンション戦略が奏功しています。

 

f:id:misato0099:20200526233330p:plain

(森永製菓ホームページより引用)

 

海外では「ハイチュウ」をグローバルブランドとして展開していますが、海外売上高比率は5.3%と未だ1割にも達していません

 

海外のエリア別売上構成比は以下の通りです。

 

f:id:misato0099:20200526233408p:plain

米国 64億円
中国・台湾・輸出 47億円

(ホームページをもとに作成)

 

エリア別の構成では「北米」が約6割を占め、最も高いですね。

 

残りが「中国・台湾・輸出」となりますが、森永製菓の説明会資料で確認したところ、その他開拓エリアとして東南アジア、オセアニア、イギリスなどが挙げられていました。

 

19年5月にタイに販売子会社を設立したことも発表しています。

 

冷菓

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(森永製菓ホームページより引用)

代表商品は「チョコモナカジャンボ」「アイスボックス」などです。

 

チョコモナカジャンボ」は19年連続売上が伸びている商品です。

 

健康

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(森永製菓ホームページより引用)

代表商品は「inゼリー」「inバー」などです。

 

「inゼリー」はゼリー飲料市場で圧倒的なシェアを誇るトップブランドです。

 

 

 

森永製菓の強み

私が考える森永製菓の強みは以下の2点です。

 

健康部門の収益性の高さ

森永製菓の「健康」部門の営業利益率は18.3%と非常に高いです。

 

ゼリー飲料市場のトップシェア商品「inゼリー」を有し、市場で確固たる地位を確立しています。

 

そのため効率的に利益を確保できる体質になっており、高い営業利益率を実現できています。

 

その他健康部門に属する「inバー」も年々売上を伸ばしており、“inブランド”の拡大に今後も注目したいところです。

 

海外事業における積極的な事業展開

上述したように森永製菓は米国を中心に、タイで販売子会社を設立、続々と開拓エリアを増やし海外事業の展開強化を行っています。

 

食品セグメントの海外売上高比率は5.3%と未だ低いのですが、積極的な事業展開で今後の成長加速に期待ができます。

 

今後のキーワード

森永製菓が今後目指すべき方向性を中期経営計画から抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・やりたいことをからめて説明できると面接はうまくいきます。

 

既存領域の収益性向上

既存領域とは国内の「菓子食品」「冷菓」部門を指しており、こちらの収益性をさらに高めるために以下の点に取り組む計画です。

 

・品目数管理、高付加価値商品の開発強化

・より効率的な生産体制の再構築

 

既に甲府と千葉の2工場を閉鎖し、主力工場である高崎工場への集約に着手しています。

 

ウェルネス領域の拡大

森永製菓ではまず「健康」部門の主力ブランドであり収益性の高い「inゼリー」を中心とした“inブランド”の価値拡大に注力しています。

 

加えて、「菓子食品」部門の中でも健康切り口を持った商品(具体的にはハイカカオのチョコレート、小麦胚芽のクラッカーなど)をウェルネス領域の商品と位置づけ、商品開発・プロモーションの強化を行っています。

 

グローバル戦略の加速

海外事業については上述しましたが、今後も積極的なグローバル展開を行う計画で、2021年3月期の計画としては海外売上高比率10%を目指しています。

 

海外事業における展開強化の方法としては下記の通りです。

 

・最重要市場である米国の事業拡大と収益力強化

・中国・アジア市場におけるブランドの浸透と販路の拡大

 

海外の成長加速が楽しみですね。

 

これらが森永製菓の今後の重点戦略となります。

 

 

\菓子業界の情報はコチラもどうぞ/ 

さいごに

いかがでしたか?

 

森永製菓は国内で健康を切り口としたウェルネス商品の拡大、国内菓子食品・冷菓の収益性向上、および海外市場での展開強化を目指していることがわかりました。

 

国内でロングセラーブランドのさらなる収益性向上に貢献するもよし、留学経験などを活かして海外事業の成長加速に一役買うもよし。

 

森永製菓の強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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<参考資料>

森永製菓ホームページ:

https://www.morinaga.co.jp/company/ir/

https://pdf.irpocket.com/C2201/yCGV/kV12/AXAP.pdf

https://pdf.irpocket.com/C2201/H3x0/TFRA/bjs9.pdf

 

 

【2020年度版】5分でわかる!明治の企業研究|気になる年収も【転職、第二新卒、就活に】

こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります。

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いております。

 

今回はお菓子メーカーの中でも人気のある「明治ホールディングス株式会社(以下、明治)」の企業研究です。

 

明治へ転職、就活をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずは明治の基本情報です。

 

社名 明治ホールディングス株式会社
創業

2009年

1906年に設立された旧明治製糖

共通の起源とする明治製菓

明治乳業の共通持株会社

本社所在地 東京都中央区京橋2丁目4番16号
従業員数(連結)

10,815名(食品)

6,755名(医薬品)

平均年齢 43.1歳
平均勤続年数 20.1年
平均年収 996万円

(2020年3月時点の情報です)

 

業績推移(直近の売上や利益は?)

明治の直近5年間の業績の推移についてみていきましょう。

 

売上高

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(明治ホームページをもとに作成)

明治は2009年に明治製菓(株)と明治乳業(株)という2つの会社が経営統合してできた会社です。

 

補足として森永製菓(株)と森永乳業(株)という会社もありますが、これらは明治のように統合しておらず別々の会社です。

 

1兆2,000億円台で安定していることがわかりますね。

 

営業利益

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(明治ホームページをもとに作成)

右肩上がりに営業利益を伸ばしており、2020年3月期には1,000億円を突破しました。

 

経営資源の「選択と集中」を推進し、営業利益率も年々上昇しています。

 

売上原価率

続いてコスト関係も確認していきましょう。

 

まずは売上原価率です。

 

売上原価率とは売上高のうち、どのくらいが売上原価(売れた商品の仕入れや製造にかかった費用)なのかを示す比率のことです。

 

f:id:misato0099:20200525171026p:plain

(明治ホームページをもとに作成)

売上原価率は63%前後で大きな変化はありません。

 

明治は2019年3月にアイスクリームの一部商品で、2019年4月に牛乳・ヨーグルトの一部商品の値上げを実施しており、2020年3月期の原価率改善にはその効果も含まれています。

 

販管費

続いて売上高のうち、どのくらいが販売費および一般管理費なのかを示す販管費率です。

 

企業ごとに少し内容に差異がありますが、販管費とは主に「販売費」や「広告宣伝費」、「物流費」「人件費」などのことです。

 

f:id:misato0099:20200525171101p:plain

(明治ホームページをもとに作成)

 

販管費率は30%を切っています。

 

他の菓子メーカーでは30~40%台が多いので、明治は上手に販管費のコントロールができていると言えるのではないでしょうか。

 

明治の決算説明会資料や決算短信を見てみると、今期の販管費の減少要因について下記の点が説明されていました。

 

・食品:販促費や物流費の増加 

・医薬品:インド子会社ののれん償却費減少

 

食品では戦略的な販促費の使用と、物流費の上昇により利益を減らしてしまったようです。

 

一方、医薬品ではのれん償却費が前年よりも少なくなったためこちらは利益を増やす要因になっています。

 

事業内容(主な商品構成は?)

2020年3月期のセグメント別の売上構成です。

 

f:id:misato0099:20200525171152p:plain

(明治ホームページをもとに作成)

食品セグメントが8割以上、残りの2割弱が医薬品セグメントということがわかります。

 

つづいて営業利益の構成比です。

 

f:id:misato0099:20200525171211p:plain

  売上高 営業利益 営業利益率
食品 10,495億円 873億円 8.3%
医薬品 2,043億円 143億円 7.0%

(明治ホームページをもとに作成)


利益で見ても大きな構成は変わらず、食品・医薬品の両輪で利益を稼ぎ出していることがわかります。

 

営業利益率は若干食品の方が高いですね。

 

 

つづいて食品セグメント内の部門別の売上構成となります。

 

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(明治ホームページをもとに作成)

ヨーグルトや牛乳などの「発酵デイリー」が約3割の売上を占めており最大、その後飼料や運送などを行っている「その他国内子会社」がつづきます。

 

つづいて営業利益の構成比です。

 

f:id:misato0099:20200525171357p:plain

(明治ホームページをもとに作成)

売上構成では3割の「発酵デイリー」が利益では5割以上を稼ぎ出しており、「発酵デイリー」の収益性が高いことがわかります。

 

売上構成では第2位の「その他国内子会社」は約3割弱の売上を占めるにも関わらず、利益の貢献は4%と、今後の利益改善もしくは事業の整理が求められますね。

 

部門別の売上・営業利益・営業利益率です。

 

  売上

営業

利益

営業

利益率

発酵デイリー 3,279億円 484億円 14.8%
加工食品 1,784億円 83億円 4.7%
菓子 1,212億円 190億円 15.7%
栄養 906億円 157億円 17.3%
海外 484億円 16億円 3.3%
国内子会社 2,828億円 35億円 1.2%

(明治ホームページをもとに作成)

 

全体の営業利益率が8.2%なので、利益に貢献している部門は「発酵デイリー」「菓子」「栄養」ということになります。

 

取扱商品が似ているグリコの「乳業」部門の営業利益率は3.6%でしたので、明治の「発酵デイリー」の営業利益率14.8%は異常な強さです。

 

この強さの秘訣は「明治の強み」のところで後述します。

 

 

\グリコの企業研究はこちらから/ 

 

発酵デイリー

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(明治ホームページより引用)

発酵デイリーの代表商品は「明治ブルガリアヨーグルト」はもちろん、「R-1」「LG21」といったプロバイオティクスヨーグルトなどが挙げられます。

 

明治ブルガリアヨーグルト」は年間約800億円を売り上げるヨーグルト市場のトップブランドの商品です。

 

その他最近注目されている商品が「ザバスミルクプロテイン」で、2015年の発売以来年々大きく売上を伸ばし続け、2020年3月期には発売からわずか5年で134億円の売上規模に成長しています。

 

加工食品

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(明治ホームページより引用)

こちらにはチーズやバター・マーガリン、アイスクリーム、冷食などの売上が含まれます。

 

代表商品は「明治北海道十勝スマートチーズ」「明治 エッセル スーパーカップ」などです。

 

売上規模としては大きい(年間1,784億円、構成比約2割を占める)部門ですが、他の部門と比較すると収益性はやや低め(営業利益率4.7%)です。

 

菓子

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(明治ホームページより引用)

代表商品は「ミルクチョコレート」「アーモンドチョコレート」「チョコレート効果」「果汁グミ」などです。

 

チョコレート全体の売上は2020年3月期で1,041億円とチョコレート市場のトップメーカーです。

 

栄養

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(明治ホームページより引用)

こちらにはスポーツ栄養、乳幼児ミルク、美容(アミノコラーゲン)などが含まれます。

 

代表商品は「ザバス」シリーズ、「明治ほほえみ(粉ミルク)」「メイバランス(栄養食品)」などです。

 

粉ミルク、スポーツ栄養、流動食の3つのカテゴリーを事業の柱として重点的に育て、エビデンスを備えた商品開発を行うことで、価格競争に巻き込まれない事業をつくろうとしています。

 

海外

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(明治ホームページより引用)

アメリカ、中国、シンガポールなどに拠点を持ち、ヨーグルトや牛乳、チョコレートなどをグローバルに展開しています。

 

食品セグメントにおける海外売上高比率は4.6%と未だ1割にも達していません

 

海外のエリア別構成比は以下の通りです。 

 

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北米 190億円
東南アジア(シンガポールを拠点に) 64億円
中国 155億円
輸出 73億円
海外売上計

482億円

(明治ホームページをもとに作成)

 

エリア別の売上構成では「北米」が約4割を占め、最も高いですね。

 

主にチョコレートスナックを中心に展開をしています。

 

つづいて構成比が高い「中国」は約3割の構成比を占め、ヨーグルトやチルド牛乳、アイスクリーム、チョコレートを展開しています。

 

中国のヨーグルト・牛乳事業の展開強化の為、2020年4月には投資金額280億円をかけて、中国において牧場を運営するオーストアジア社の株式25%を取得することを発表しています。

 

加えて2020年5月にはダノン社との独占契約締結も発表し、契約の内容としては下記の通りとなっています。

 

・欧州市場でダノンの粉ミルクを明治の独自技術によりキューブタイプ製品に加工し販売。

 

・明治としてはダノンとの事業提携に加え、欧州における他カテゴリーの市場性の検討やその他市場情報の収集等を行う。

 

海外における成長が一段加速しそうですね。

 

その他国内子会社

こちらには飼料や畜産品等が含まれていますが、直近では事業の「選択と集中」を進める中で相次いで事業の譲渡を発表しています。

 

・19年9月  明治ケンコーハムの全株式を米久株式会社へ譲渡

 

・20年3月  明治ライスデリカの全株式を藤本食品株式会社へ譲渡

 

収益性の低い事業を切り離しその分野を得意とする会社に譲渡、よりコア事業に経営資源を集中させていく戦略が見てとれます。

 

 

明治の強み

私が考える明治の強みは以下の2点です。

 

市場で圧倒的なシェアを確保している

明治はトップシェアの商品を多数有し、市場で確固たる地位を確立しています。

 

そのため効率的に利益を確保できる体質になっており、高い営業利益率を実現できています。

 

下記は明治がトップシェアを誇る市場で、そのシェアを記載しています。

 

・ヨーグルト市場 43.0%

・カマンベールチーズ市場 44.9%

・チョコレート市場 24.3%

(明治 統合報告書より引用

2018年度インテージ社SRIデータ)

 

大きい市場で圧倒的なシェアを有している点が優れています。

 

海外事業における積極的な事業展開

上述したように明治は中国や欧州市場など、海外事業の展開強化を行っています。

 

食品セグメントの海外売上高比率は4.6%と未だ低いのですが、積極的な事業展開で今後の成長加速に期待ができます。

 

今後のキーワード

明治が今後目指すべき方向性を中期経営計画から抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・やりたいことをからめて説明できると面接はうまくいきます。

 

コア事業での圧倒的優位性の獲得

明治では食品セグメントを「コア事業」「成長事業」「改革事業」と分け、それぞれに方針を立て実行に移しています。

 

〔コア事業〕

ヨーグルト、チョコレート、栄養食品

経営資源を積極的に投下し、さらに拡大

 

〔成長事業〕

チーズ、フローズンデザート、業務用商品

▶新たな市場の創造と、将来的にトップシェアの獲得

 

〔改革事業〕

牛乳、調理食品、グループ会社調理食品

▶独自価値の追求と、構造改革による収益拡大

 

改革事業である「牛乳」事業は不採算商品の販売中止、生産体制の再構築(北陸工場、岡山工場の閉鎖)を行い、2020年度下期には単月で黒字化を目指しています。

 

外市場での成長基盤の確立

海外事業については上述しましたが、今後も積極的なグローバル展開を行う計画で、2021年3月期の計画としては売上高540億円、営業利益17億円を目指しています。

 

もう少し先の2026年のビジョンとしては海外売上高比率20%を目標として掲げています。

 

その他

・健康価値領域での新たな挑戦

 

・社会課題への貢献

 

これらが明治の今後の重点戦略となります。

 

 

\菓子業界の情報はコチラもどうぞ/ 

 

さいごに

いかがでしたか?

 

明治は経営資源の「選択と集中」による競争力強化を目指して、コア事業の圧倒的優位性の獲得、および海外市場での成長基盤の確立を目指していることがわかりました。

 

国内でコア事業の更なる磨き上げに挑戦するもよし、留学経験などを活かして海外事業の成長加速に一役買うもよし。

 

明治の強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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<参考資料>

明治ホームページ:https://www.meiji.com/investor/

https://www.meiji.com/investor/library/settlement/2020/pdf/settlement_2020_r04.pdf

https://www.meiji.com/investor/library/presentation/2020/pdf/presentation_2020_hd.pdf

https://www.meiji.com/investor/library/integratedreports/2019/pdf/integrated-reports_2019_ja_all.pdf

 

 

 

 

【2020年度版】5分でわかる!グリコの企業研究|気になる年収も【転職、第二新卒、就活に】

こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーター活動を行っている大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります。

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いております。

 

今回はお菓子メーカーの中でも人気のある「江崎グリコ株式会社(以下、グリコ)」の企業研究です。

 

グリコへ転職、就活をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずはグリコの基本情報です。

 

社名 江崎グリコ株式会社
創業 1922年
本社所在地 大阪市西淀川区歌島4丁目6番5号
従業員数(単体) 1,525名
平均年齢 43.4歳
平均勤続年数 13.3年
平均年収 797万円

(2019年12月時点の情報です)

 

業績推移(直近の売上や利益は?)

グリコの直近5年間の業績の推移についてみていきましょう。

 

※グリコは2019年より決算期を3月から12月に移行しています。

 

現在移行期のため、調整後の数値が開示されているものは調整後の数値で記載しています。

 

売上高

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(単位:億円 グリコホームページをもとに作成)

〔2018年12月(調整後)の会計期間〕

国内は2018年4月~12月、海外は2018年1月~12月

 

〔2019年12月の会計期間〕

国内は2019年4月~12月、海外は2019年1月~12月

 

2018年12月および2019年12月の売上が減少しているように見えますが、こちらは決算期移行の影響を受けています。(国内売上が3ヵ月分少ない)

 

こちらの影響を除けば、3,500億円程度が実力値だと思います。

 

営業利益

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(単位:億円,% グリコホームページをもとに作成)

こちらも売上と同様、会計期間以降の影響を受けています。

 

ただ影響を受けていない2016年~2017年でも利益は徐々に下がっていることがわかります。

 

売上が変わらない中で営業利益額が減少しているので、営業利益率もどんどん下がっています。

 

前回分析したカルビーと比較すると営業利益率が少し低いですね。

 

 

カルビーの企業研究はこちら/

 

売上原価率

続いてコスト関係も確認していきましょう。

 

まずは売上原価率です。

 

売上原価率とは売上高のうち、どのくらいが売上原価(売れた商品の仕入れや製造にかかった費用)なのかを示す比率のことです。

f:id:misato0099:20200523013849p:plain

(グリコホームページをもとに作成)

売上原価率は年々低下していることがわかり、メーカーとしての努力が見られます。

 

グリコは2019年3月にアイスクリームの一部商品で値上げを実施しており、2019年12月期の原価率改善にはその効果も含まれています。

 

販管費

続いて売上高のうち、どのくらいが販売費および一般管理費なのかを示す販管費率です。

 

企業ごとに少し内容に差異がありますが、販管費とは主に「販売費」や「広告宣伝費」、「物流費」「人件費」などのことです。

 

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(グリコホームページをもとに作成)

 販管費率は40%前後を推移しています。

 

グリコの決算説明会資料や決算短信を見てみると、販管費の上昇要因について下記の点が説明されていました。

 

・社内インフラ整備費用等が増加 

・販促費や広告宣伝費は減少

 

経営基盤強化のための社内インフラ整備を行ったことで一般管理費が増えてしまい利益を減らしてしまったようです。

 

一方で販促費や広告宣伝費はコストコトロールを行い、こちらは利益を増やす要因になっています。

 

しかしグリコのようなメーカーにとっては、ブランドを守りさらに強くするために、時には販促費や広告宣伝費などを戦略的に使うことも必要です。

 

今後のマーケティング戦略をどのように考えているのか、注目したいところですね。

 

事業内容(主な商品構成は?)

2019年12月期の部門別の売上構成です。

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(グリコホームページをもとに作成)

菓子食品が25%、冷菓が25%を占め、この2部門で売上の半分を稼いでいることがわかります。

 

海外売上高比率は18%なので、全体の売上の約2割が海外売上ということがわかります。

 

つづいて営業利益の構成比です。

f:id:misato0099:20200523014026p:plain

(グリコホームページをもとに作成)

売上構成では25%の冷菓が、利益では4割近くを稼ぎ出しており、冷菓の収益性が高いことがわかります。

 

海外は売上では約2割を占めるにも関わらず、利益の貢献は1割にも満たず、今後の利益成長が求められますね。

 

部門別の売上・営業利益・営業利益率です。

 

  売上高 営業利益 営業利益率
菓子・食品 718億円 52億円 7.2%
冷菓 734億円 62億円 8.4%
乳業 670億円 24億円 3.6%
食品原料 83億円 6億円 7.2%
海外 532億円 12億円 2.3%
その他 145億円 3億円 2.1%

 

全体の営業利益率が5.4%なので、利益に貢献している部門は菓子・食品、冷菓がメインで、利益額としては小さいけれど食品原料も利益率の高い部門です。

 

一方、乳業部門は売上構成では第3位の2割強を占めますが、利益の構成としては2割を切っており、利益率としては低い部門です。

 

菓子・食品

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(グリコホームページより引用)

菓子の代表商品は「ポッキー」「プリッツ」「ビスコ」などです。

 

ロングセラーの「ポッキー」は現在世界約30ヵ国で販売されているそうです!

 

グローバルにも愛される味なのですね。

 

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(グリコホームページより引用)

食品とは「プレミアム熟カレー」や「クレアおばさんのシチュー」などの加工食品のことを指します。

 

冷菓

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(グリコホームページより引用)

代表商品は「パピコ」「ジャイアントコーン」「アイスの実」などです。

 

冷菓は最も利益を稼ぎ出している部門です。

 

乳業

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(グリコホームページより引用)

 

代表商品は「BifiXヨーグルト」「カフェオーレ」「プッチンプリン」などです。

 

f:id:misato0099:20200523015903p:plain

(グリコホームページより引用)

 

19年3月、日本で初めての乳児用液体ミルク発売として話題になった「アイクレオ」もこちらの部門に含まれています。

 

食品原料

グループ会社であるグリコ栄養食品株式会社が製造販売を行っている、小麦グルテンや化粧品原料などの様々な原材料の売上がここに含まれます。

 

実はグリコはこういった冷え性の方に向けたサプリメント美容液成分の入ったサプリメントなどの販売も手掛けています。

 

これらには長年培った食品原料の知見が活かされているのかもしれませんね。

 

海外

世界に17拠点を持ち、「ポッキー」「プリッツ」をメインに、アイスクリームや粉ミルクなどの商品をグローバルに展開しています。

 

海外のエリア別構成比は以下の通りです。 

 

f:id:misato0099:20200523014729p:plain

 

中国 259億円
ASEAN(タイ・インドネシアなど) 163億円
米国 70億円
その他 40億円
海外売上計 532億円

(グリコホームページをもとに作成)

 

エリア別の売上構成では「中国」が約半分を占め、最も高いですね。

 

実際の店舗での販売はもちろんですが、現在はECでの販売にも注力しており、2019年12月期のEC売上比率は8.4%となっています。

 

まだまだ伸びしろがありますね。

 

エリア別の売上・営業利益・営業利益率の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率
中国 259億円 16億円 6.0%
ASEAN 163億円 -10億円 -6.0%
米国 70億円 19億円 26.6%
その他 40億円 -12億円 -30.9%
海外計 532億円 12億円 2.3%

(グリコホームページをもとに作成)

 

まだ規模が小さいASEANやその他地域は赤字ですが、中国や米国ではしっかりと利益を稼ぎ出していることがわかります。

 

その他

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(グリコホームページより引用)

おいしさにこだわりながら糖質とカロリーをコントロールしたアイス「SUNAO」や、ビタミンEをたっぷり含む「アーモンド効果」、プロテインパウダーなどがここに含まれます。

 

 

 

グリコの強み

私が考えるグリコの強みは以下の2点です。

 

健康付加価値ブランドの強い伸長

近年、チョコレート分野初の機能性表示食品「リベラ」、ストレス社会で頑張る人を応援する「GABA」など健康付加価値ブランドの伸長が著しいです。

 

「アーモンド効果」は5年連続売上2桁成⻑、市場シェア90%以上を占めています。

 

消費者の健康ニーズをしっかりと読み、積極的な商品開発を行っている点が優れています。

 

海外拠点を多数有し海外展開に積極的

海外事業の成長基盤を確立するために多数のエリアへ進出をしており、直近2年間でも下記エリアで拠点を立ち上げています。

 

・2018年7月 Glico Philippines,Inc.

・2018年12月 Glico North America Holdings,Inc.

・2019年5月  Ezaki Glico Vietnam Co.,Ltd

・2020年1月 格力高台湾股份有限公司

 

グリコの海外展開の歴史は古く、1982年にはフランスのビスケットの会社と合弁会社を設立、 ポッキーチョコレート『現地名“ミカド”』の製造販売を開始しています。

 

今後のキーワード

グリコが今後目指すべき方向性を中期経営計画から抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・やりたいことをからめて説明できると面接はうまくいきます。

 

重点ブランドの強化とイノベーションの加速

グリコでは部門別に重点ブランドを選定し、それらに資源を集中させロングセラーブランドの継続成長と立て直しを行っています。

 

部門別の重点ブランドは下記のものがあげられます。

 

〔菓子・食品

「ポッキー」「プリッツ」「ビスコ」「リベラ」「GABA」

 

〔冷菓〕

パピコ」「ジャイアントコーン」「アイスの実」「パナップ

 

〔乳業〕

「BifiXヨーグルト」「朝食りんごヨーグルト」「カフェオーレ

 

海外事業の成長基盤の確立とグローバルブランドの拡大推進

海外事業については上述しましたが、今後も積極的なグローバル展開を行う計画で、ポッキーのグローバルブランド化を目指しています。

 

その他

・健康事業のグローバル展開を通じた成長加速 

 

・人財力の強化と「働きがいのある会社」の実現 

 

・各部門の組織能力、機能強化、デジタル化推進と業務の最適化を実現

 

・全従業員によるCSR取組みの推進とコーポレートブランド価値の向上 

 

これらがグリコの今後の重点戦略となります。

 

 

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さいごに

いかがでしたか?

 

グリコは経営資源の「選択と集中」による競争力の強化として、ロングセラーブランドの継続成長と海外事業の成長基盤確立、そして持続的成長に向けた経営基盤の強化を目指していることがわかりました。

 

国内でロングセラーブランドをさらに磨き上げるもよし、留学経験などを活かして海外事業の成長加速に一役買うもよし。

 

グリコの強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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<参考資料>

グリコホームページ:https://www.glico.com/jp/

https://www.glico.com/assets/files/%E7%AC%AC115%E6%9C%9F+%E6%9C%9F%E6%9C%AB.pdf

https://www.glico.com/assets/files/2019%E5%B9%B412%E6%9C%88%E6%9C%9F+%E6%B1%BA%E7%AE%97%E7%9F%AD%E4%BF%A1.pdf

https://www.glico.com/assets/files/2019%E5%B9%B412%E6%9C%88%E6%9C%9F%E6%9C%9F%E6%9C%AB%E6%B1%BA%E7%AE%97%E8%AA%AC%E6%98%8E%E4%BC%9A%E8%B3%87%E6%96%99__1.pdf

https://www.glico.com/assets/files/115%E6%9C%9F%E6%9C%89%E4%BE%A1%E8%A8%BC%E5%88%B8%E5%A0%B1%E5%91%8A%E6%9B%B8.pdf

 

 

 

 

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