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【2020年度版】花王の企業研究|気になる年収や志望動機のヒント【就活・転職に】

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こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります!

 

 

企業研究のやり方について詳しく書いていますのでよかったらこちらも参考にしてください。

 

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いています。

 

今回は「株式会社花王(以下、花王)」の企業研究です。

 

花王へ就職、転職をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずは花王の基本情報です。

 

社名 花王株式会社
創業 1887年
本社所在地 東京都中央区日本橋茅場町1丁目14番10号
従業員数(単体) 7,905名
平均年齢 40.6歳
平均勤続年数 17.7年
平均年収 812万円

 (2019年12月時点の情報です)

 

花王は創業者の長瀬富郎が「品質がよく、手に届く価格で安心して使える国産石鹸を届けたい」という強い想いから「花王石鹸」の発売を始めたことが原点の会社です。

 

業績推移

花王の直近5年間の業績推移についてみていきましょう。

 

売上高

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(ホームページをもとに作成)

売上高に関しては右肩上がりに成長しており、2018年度には1兆5,000億円に達していることがわかりますね。

 

直近通期決算における売上高の前年比は100%と前年並みです。

 

この5年間の売上高伸長率は102%と微増収です。

 

営業利益

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(ホームページをもとに作成)

 営業利益に関しても売上高と同様の動きで、右肩上がりに成長しています。

 

直近通期決算における営業利益の前年比は102%と好調です。

 

さらにこの5年間で利益は約1.3倍になっています。

 

営業利益率は14.1%と、化粧品業界の競合で比較すると、ポーラ・オルビス(14.2%)と同程度ですね。

 

 

事業内容

まずはざっくり、どういう事業がどういう規模を占めているかみていきましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

最大の売上高はファブリック&ホームケア事業で、2位以下はスキンケア・ヘアケア事業、化粧品事業とつづきます。

 

つづいて利益も確認しましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

※利益調整額は除いて算出しています。

 

最も利益を生み出しているのはこちらもファブリック&ホームケア事業、2位以下も同様、スキンケア・ヘアケア事業、化粧品事業とつづきます。

 

売上高と営業利益で順位の変動はなく、売上の構成比が高い主力事業がしっかりと利益を生み出しているということがわかります。

 

改めて売上高、営業利益、営業利益率の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率
化粧品 3,015億円 414億円 13.7%
スキンケア・ヘアケア 3,408億円 495億円 14.5%
ヒューマンヘルスケア 2,552億円 172億円 6.7%
ファブリック&ホームケア 3,595億円 718億円 20.0%
ケミカル 2,859億円 308億円 10.8%

(ホームページをもとに作成)

 

POINT

 

・最も売上の貢献が高いのはファブリック&ホームケア事業

 

・最も利益の貢献が高いのもファブリック&ホームケア事業

 

・最も利益率の貢献が高いのもファブリック&ホームケア事業

 

ファブリック&ホームケア事業が揺るぎない事業の柱ということですね。

 

これらのポイントを頭に入れた上で、事業の詳細について確認していきましょう。

 

ファブリック&ホームケア事業

ファブリック&ホームケア事業には衣料用洗剤や食器用洗剤、消臭芳香剤などの売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

「アタック」 衣類用洗剤

「フレア フレグランス」 柔軟仕上げ剤

「ワイドハイター」 漂白剤

「キュキュット」 食器用洗剤

「リセッシュ」 消臭芳香剤

 

最も売上高も利益も高い、花王の主柱事業ですね。

 

化粧品事業

化粧品事業にはスキンケア製品、メイクアップコスメ製品などの売上が含まれます。

 

花王は2006年にカネボウの化粧品事業を買収しています。

 

代表商品は下記の通りです。

 

・G11(グローバル戦略ブランド)

トラベルリテール事業の強化を軸に、日本を含むアジア・欧州での育成を加速

 

「SENSAI」

「RMK」「SUQQU」

「est」「KANEBO」

「エキップ新ブランド」

「SOFINA IP」「MOLTON BROWN」

「KATE」「フリープラス」「Curel」

 

・G8(リージョナルブランド)

日本を中心に重点育成していくブランド

 

「LUNASOL」

「TWANY」「LISSAGE」

「Primavista」「COFRET D’OR」

「ALLIE」

「EVITA」「medeia」

 

花王は個性が際立つブランド群に磨き上げ、アジア・欧州で成長を加速させるため新グローバルポートフォリオを策定しています。

 

スキンケア・ヘアケア

スキンケア・ヘアケアには洗顔料やシャンプー・コンディショナー、ヘアスタイリング剤などの売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

「ビオレ」

「エッセンシャル」

「ケープ」

 

営業利益率が2番目に高い事業です。

 

ヒューマンヘルスケア

ヒューマンヘルスケアにはサニタリー製品やオーラルケア製品、入浴剤などの売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

「メリーズ」

「クリアクリーン」

「めぐリズム」

 

花王の事業の中では唯一営業利益率が10%を割り込むやや収益性の低い事業です。

 

ケミカル

ケミカル事業には天然油脂原料から製造する油脂製品や海面活性剤などの機能性材料製品の売上が含まれています。

 

花王は油脂関連事業の分野で世界のリーディングカンパニーのひとつという強みを持っています。

 

海外

花王の海外事業についてみていきます。

 

エリア別の構成比はこちらです。

 

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(ホームページをもとに作成)

最も売上の構成比の高いエリアはアジアで、米州、欧州とつづきます。

 

海外子会社に花王(中国)投資有限公司やKao USA Inc.などがあります。

 

直近の海外事業における事業買収やトピックは下記の通りです。

 

・2018年1月

Kao USA Inc.を通じて、Oribe Hair Care, LLCを買収。

 

・2018年8月

Kao USA Inc.を通じて、Washing System,LLC他を買収。

 

海外売上高比率は34%です。

 

売上高、営業利益、営業利益率の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率
アジア 2,063億円 282億円 13.7%
米州 888億円 68億円 7.7%
欧州 622億円 38億円 6.1%

※コンシューマープロダクツ事業内の内訳です。

 

最も利益の貢献が高いのはアジアで、営業利益率が13.7%と高いです。

 

花王の強み

私が考える花王の強みは下記2点です。

 

サステナブルな経営戦略

花王はサステナブル(持続成長可能な)戦略を立て実行をしています。

 

花王は「持続可能なライフスタイルを送りたい」という生活者の想いに寄り添い、ESG(*)視点で製品・サービスの展開を行っています。 

*ESGとは…

Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の三つの言葉の頭文字をとったもの。

近年、企業経営の持続可能性を判断するためにこれらESG情報を企業評価に取り入れようとする動きが急速に拡大している。

具体的に申し上げるとプラスチックの使用量を減らした容器の開発や認証原材料の調達などが挙げられます。

 

本質研究へのこだわり

花王は2019年に「est」から「Fine Fiber Technology(ファインファイバーテクノロジー)」応用第一弾商品を発売しています。

 

「ファインファイバーテクノロジー」は直径が1ミクロン以下の極細繊維を肌に直接吹き付けることで、就寝中に肌の湿潤環境を整え続けるといった新たなナイトケアを提案しています。

 

この技術を活用しスキンケアやメイクといった化粧品の領域に加え、医療現場への展開も視野に入れ研究を深耕していくとのことです。

 

花王は今後も本質研究をさらに強化していく計画です。

 

花王の中長期戦略

花王の今後の経営方針を有価証券報告書の【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】やホームページから抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・実現したいことをからめて説明できるようになると面接は必ずうまくいきます。

 

特徴ある企業イメージの醸成

花王は2030年の達成したい姿としてグローバルで存在感のある会社「Kao」になるという将来像を描いています。

 

そのために持続的な利益ある成長と社会のサステナビリティへの貢献との両立を目指しています。

 

先ほど触れたESG視点のモノづくり、商品開発を強化しています。

 

利益ある成長へこだわり

花王は直近過去最高益を更新しつづけています

 

2020年度はこの過去最高益更新の継続と営業利益率15%を目標にしています。

 

(2019年度の営業利益率は14.1%)

 

売上高に関しては1,000億円ブランドとして下記3点を強化予定です。

 

「メリーズ」

「アタック」

「ビオレ」

  

さいごに

いかがでしたか?

 

花王の事業内容や強み、今後の戦略について研究しました。

 

個人的な就職・転職おすすめ度は

★★★★★

 

・持続的な成長を可能にするESG視点のモノづくり。

・新たな領域を切り開く本質研究へのこだわり。

・海外成長を加速させる積極的な事業買収。

 

それでは花王の強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

応援しています!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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参考資料

花王 | 投資家情報