こんにちは。misato です。
今回は「メーカーのマーケティング職」をテーマに書いていきたいと思います。
▼こちらの記事はこのような方におすすめの記事です。
❶メーカーのマーケティング職(以下、マーケター)に興味がある方
❷マーケターの具体的な仕事内容を知りたい方
❸マーケターに求められるスキルや適性について知りたい方
私は大手メーカーでマーケティング(商品開発)を担当した経験があります。
新卒でメーカーを希望したのも「いつか商品開発に携われたら…」という想いをもっていたためだったので、マーケティング部に異動になった際はとっても嬉しかったです。
しかし実際に異動してみると、マーケターのお仕事はとてつもなく大変でした…(笑)
こちらではメーカーのマーケターの仕事内容と求められるスキルについてご紹介しています。
マーケターの仕事内容を正しく理解して、あなたのスキルを活かせる職種かどうか考えてみてくださいね!
マーケティングとは?
一言でマーケティングと言っても、マーケティングとはとても幅広い概念の言葉です。
こちらでは私が経験したメーカーのマーケティング、つまりは商品企画・商品開発について書いていきます。
マーケティングとは色々な言い方がされていますが、私にとってマーケティングとはお客様のニーズを見極め商品化し、そのブランドの価値を継続して強化していくことだと考えています。
そしてお客様のニーズに応えた最適な商品を通じ顧客満足を実現しながら、会社の売上、特に利益を上げるという両立を図ること、これがマーケターの役割だと理解しています。
少し難しい言葉で書いてしまいましたが、次から具体的なブランドでわかりやすく解説していきます。
具体的な仕事内容は?
ある程度具体的なブランドで説明した方がわかりやすいので、今回は私が子どもの頃から大好きなお菓子、明治「アポロ」を例に説明していきます。
(※実際の明治のマーケティングとは異なる場合があります。あくまで私の会社の例で書いていきます)
私の会社では基本的に1ブランドにつき1名のマーケターが、ブランド全体をマネジメントする責任と権限を持って担当します。
ブランドの売上規模が大きく、商品数が多い場合は2名で担当することもありますが、基本的には1名で全てを担当します。
「アポロ」のマーケターにとって最大のミッションは「アポロ」のブランド価値を継続して強化することです。
お客様にとって将来にわたり「アポロ」が必要不可欠なブランドとなるために、ブランド力を強化していくためには大きな2つの方向性があります。
①既存ブランドの活性化
②「アポロ」ブランドを使用した新商品開発
それぞれ詳しくみていきましょう。
①既存ブランドの活性化
1969年発売の「アポロ」は発売から50周年を迎えるロングセラーのブランドです。
ブランドは磨き続けなければ自ずと衰退していきます。
なぜならば発売当時10歳で「アポロ」を食べていた太郎くん(仮名)は現在既に60歳です。
果たして60歳の太郎くん(太郎さん?)はアポロを買うでしょうか?
買わないですよね。
つまり、ブランドを磨き続けるということは時代が変わっても常に新しいユーザーを取り込み続けるということです。
もちろん従来のユーザーも満足させながら、できるだけ卒業年齢を遅れさせることも重要です。
ということでマーケターは「アポロ」というブランドを磨くために、消費者キャンペーンを実施したり、TVCMなどの広告を投入したり、ラッキースターを入れて話題喚起をするわけです。
入っていたよ!ラッキースター#アポロ #発売50周年#明治 pic.twitter.com/aePU13VZv6
— キャッサバ (@HIME_senpai11) 2020年2月12日
他にもジャンボサイズや大袋の「アポロ」など包装形態を変えることで、売り場でお客様の目に触れる機会を増やしたり、喫食シーンを増やす工夫もしています。
②「アポロ」ブランドを使用した新商品開発
既存ブランドの活性化だけでは売上は維持されるかもしれませんが大きく伸びてはいきませんよね。
そこで「アポロ」ブランドを使用した新商品の開発が必要になってくるわけです。
「アポロ」では「おとなのチョイス アポロ マイスタイル」という大人向けの商品を販売しています。
「アポロ」と比較して砂糖の使用をおさえ、パウチ包装で持ち運びしやすいパッケージになっています。
「アポロ」といったら子ども向け商品というイメージが強いですが、こういった大人向け商品を出すことで「アポロ」を卒業してしまったユーザーの再取り込みが期待できます。
「アポロ」のようなロングセラーブランドの商品は幼少期に食べた記憶がある人が多いですよね。
そのブランドへの信頼感から
「懐かしい」
「大人になった私向けの商品があるなら買ってみよう」
そう購買意欲がわいたという経験、みなさまにもあるのではないでしょうか?
小箱の「アポロ」は子ども向けというイメージが強く手が出しにくいですが、パウチ包装にすることによって大人も取り込むことができるようになります。
こうした圧倒的なブランド力を活かしたブランドエクステンション品を発売することによって、そのブランドの売上・利益を効率的に最大化していくこともマーケターの重要な仕事のひとつです。
求められるスキル
さて、ここでみなさんに質問です。
マーケターに求められるスキルとは何でしょうか?
私が採用担当者時代、学生にそう尋ねると「クリエイティブな発想力」と答える方がほとんどでした。
今までにないクリエイティブな発想力で、お客様を魅了する商品を開発・発売する。
それは確かに間違いではありません。
しかし私が実際にマーケターを経験して、クリエイティブな発想力と同等、もしかしたらそれ以上にマーケターに求められるスキルであると感じたのは…
論理的思考力
です。
マーケターはお客様のニーズを正しく取り込み、具体的な商品に落とし込んでいくのが仕事です。
しかしそれと同時にメーカーのマーケターは会社の利益を生み出している人でもあるのです。
お客様の満足ばかりを優先し、価格の高い原材料を使用し美味しいものを安く売れば、それは確かに売れるかもしれません。
もしくはとんでもないお金をかけて大々的なプロモーションを打てば、商品は注目を集め、ある程度売れるかもしれません。
しかし、それでは会社の利益にはなりません。
私は初めに顧客満足の実現と、会社にとって売上、特に利益を上げるという両立を図ること、これがマーケターの役割だと申し上げました。
最終的な利益目標を立て
顧客満足とのバランスを鑑みながら
どのような商品設計で
どのようなプロモーションを打つか?
マーケターはそれらをひとつひとつ整理し、論理的に説明できなくてはなりません。
そして顧客満足と会社の利益ともに最大化していかなくてはならないのです。
さいごに
いかがでしたか?
今回はメーカーのマーケターの具体的な仕事内容、求められるスキルについて説明しました。
マーケターにとって新商品開発はもちろんですが、既存ブランドの活性化も重要な仕事のひとつです。
ブランドは時代に合わせて磨き続けなければ衰退してしまうからです。
そして顧客満足と会社の利益の最大化を実現することがマーケターの役割であり、それらを整理し説明するために必要なスキルは論理的思考力です。
最後までお読みいただきありがとございました。
▼ 最新記事をお知らせしています
+読者になる