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【2020年度版】キッコーマンの企業研究|気になる年収や志望動機のヒント【就活・転職に】

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こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります!

 

企業研究のやり方について詳しく書いていますのでよかったらこちらも参考にしてください。

 

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いています。

 

今回は「キッコーマン式会社(以下、キッコーマン)」の企業研究です。

 

キッコーマンへ就職、転職をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずはキッコーマンの基本情報です。

 

社名 キッコーマン株式会社
創業 1917年
本社所在地 千葉県野田市野田250番地
従業員数(単体) 473名
平均年齢 42.8名
平均勤続年数 13.8年
平均年収 796万円

 (2020年3月時点の情報です)

 

キッコーマンは2009年10月に新設分割により3つの事業子会社を設立し、純粋持株会社に移行しました。

 

▼3つの事業会社

・キッコーマン食品

しょうゆ、しょうゆ関連調味料、食品、酒類、医薬品などの製造販売を行う。

 

・キッコーマン飲料

飲料の販売を行う。

 

・キッコーマンビジネスサポート

総務、人事、経理、情報システムなどの間接業務の提供を行う。

 

従業員数は連結では7,376名となります。

 

業績推移

キッコーマンの直近5年間の業績推移についてみていきましょう。

 

売上高

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(ホームページをもとに作成)

売上高に関しては概ね右肩上がりに成長していることがわかりますね。

 

直近通期決算における売上高の前年比は103%と好調です。

 

この5年間での売上伸長率は115%とこちらも好調です。

 

営業利益

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(ホームページをもとに作成)

営業利益に関しても売上高と同様、右肩上がりで成長しています。

 

直近通期決算における営業利益の前年比は104%と好調です。

 

この5年間で利益は約1.2倍になっています。

 

営業利益率は8.5%と、同じ調味料業界大手のキユーピー(5.9%)と比較すると高いですね。

 

 

事業内容

まずはざっくり、どういう事業がどういう規模を占めているかみていきましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

最大の売上高は海外 食料品卸売事業で、2位以下は国内 食料品製造・販売事業、海外 食料品製造・販売事業とつづきます。

 

つづいて利益も確認しましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

※利益調整額は除いて算出しています。

 

最も利益を生み出しているのは売上高では3位だった海外 食料品製造・販売事業、2位以下は国内 食料品製造・販売事業、海外 食料品卸売事業とつづきます。

 

最大の売上高を稼いでいる海外 食料品卸売事業は残念ながら利益の面では3位という結果でした。

 

改めて売上高、営業利益、営業利益率の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率
国内 食料品製造・販売事業 1,794億円 115億円 6.4%
国内 その他事業 213億円 18億円 8.6%
海外 食料品製造・販売事業 966億円 193億円 19.9%
海外 食料品卸売事業 2,002億円 91億円 4.6%

(ホームページをもとに作成)

 

最も売上規模が大きい海外 食料卸売事業は、残念ながら全社平均の営業利益率8.5%よりも利益率が低い事業(4.6%)です。

 

POINT

 

・最も売上の貢献が高いのは海外 食料品卸売事業

 

・最も利益の貢献が高いのは海外 食料品製造・販売事業

 

・最も利益率の貢献が高いのは海外 食料品製造・販売事業

 

売上、利益ともに海外事業の構成比が高いですね。

 

これらのポイントを頭に入れた上で、事業の詳細について確認していきましょう。

 

国内 食料品製造・販売事業

国内 食料品製造・販売事業はさらに下記の4つの部門に分かれています。

 

・しょうゆ部門

・食品部門:つゆ・たれ・デルモンテ調味料など

・飲料部門:豆乳飲料・デルモンテ飲料など

・酒類部門:みりん・ワインなど

 

 4つの部門の内訳もみていきましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

意外にも食品(つゆ・たれなど)が最も売上高が高く、つづいて飲料(豆乳など)、3位にやっとしょうゆがランクインします。

 

それぞれにどのようなブランドがあるかみていきましょう。

 

しょうゆ

説明はもはや不要かもしれませんが、「生しょうゆ」や「丸大豆しょうゆ」などラインナップが充実していますね。

 

私は今回の企業研究にあたり「食べるしょうゆ」なるものがあることを初めて知りました。

 

 

キッコーマンは国内しょうゆ市場でトップシェアを占めています。

 

食品

食品には主につゆ、たれなどの売上が含まれています。

 

代表商品は下記の通りです。

 

「濃いだし 本つゆ」

「わが家は焼肉屋さん」

「デルモンテ トマトケチャップ」

 

デルモンテはキッコーマンの商品なんですね。

 

 

食品は最も売上構成比が高い事業です。

 

飲料

飲料には豆乳飲料やデルモンテの飲料などの売上が含まれています。

 

豆乳は健康志向ニーズの取り込み、料理への使用増などにより市場は拡大しています。

 

 

 キッコーマンは豆乳飲料市場でもトップシェアを占めています。

 

酒類

酒類にはみりんやワインなどの売上が含まれています。

 

マンズワインはキッコーマンの連結子会社です。

 

 

マンズワインの代表商品は国産プレミアムワインの「ソラリス」シリーズです。

 

以上が国内 食料品製造・販売事業の内訳となります。

 

国内 その他事業

つづいて国内 その他事業には主に下記の事業が含まれます。

 

・臨床診断薬・衛生検査薬・加工用酵素の製造・販売

・ヒアルロン酸等の化成品などの製造・販売

・不動産賃貸事業

・運送事業

 

海外 食料品製造・販売事業

つづいてキッコーマンの海外事業をみていきましょう。

 

海外 食料品製造・販売事業ではしょうゆに加え、デルモンテ(トマトケチャップ、フルーツ缶詰など)、北米では健康食品も展開しています。

 

最も営業利益額、営業利益率ともに高い事業です。

 

海外 食料品卸売事業

キッコーマンは全米最大規模を誇るアジア食品専門の卸会社であるJFCを傘下に置いています。

 

JFCは北米や欧州などに向けてアジア食品の仕入れ、販売を行っています。

 

最後に海外事業全体のエリア別の構成比はこちらです。

 

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(ホームページをもとに作成)

最も売上の構成比の高いエリアは北米、2位以下にアジア・オセアニア、欧州とつづきます。

 

海外子会社にKIKKOMAN FOODS, INC. やJFC INTER- NATIONAL INC.などがあります。

 

直近の海外事業における事業買収やトピックは下記の通りです。

 

・2014年4月

亀甲万(上海)貿易有限公司を設立


キッコーマンの海外展開の歴史は古いため、他社のように直近大きなトピックはありません。

 

海外展開の歴史については次章「キッコーマンの強み」でより詳しく説明したいと思います。

 

海外売上高比率は61%です。

 

キッコーマンの強み

私が考えるキッコーマンの強みは下記2点です。

 

海外展開のスピード

先ほども触れました通り、キッコーマンの海外展開の歴史は古く、まだ日本の食品メーカーが海外展開を強化する以前から既に海外事業を積極的に展開してきました。

 

キッコーマンの海外展開の主な歴史は下記の通りです。

 

・1957年

米国のしょうゆ販売会社設立(カリフォルニア州サンフランシスコ)

・1969年

米国で食料品卸売業に経営参加

・1973年

米国のしょうゆ工場出荷開始(ウィスコンシン州ウォルワース)

・1979年

欧州のしょうゆ販売会社設立(ドイツデュッセルドルフ)

・1984年

シンガポールのしょうゆ工場出荷開始1990年台湾のしょうゆ工場(合弁)出荷開始(台南県)

(出典:ファクトブック | キッコーマン

 

海外事業の確立に苦戦している食品メーカーも多い中で、キッコーマンは既に売上の過半数が海外事業による売上です。

 

海外展開のさらなる可能性

キッコーマンは既に多くのエリアで海外事業の基盤を確立させつつありますが、海外では健康的な日本食が脚光を浴びており、しょうゆ販売数量は年々上昇しています。

 

今後も日本食が新たな食文化としてしっかりと根付いていけば、さらなるしょうゆの売上拡大が見込めます。

 

私も実際に北米出張の際、アジアコーナーではなく、通常の調味料のコーナーにキッコーマンのしょうゆやテリヤキソースが陳列されている店舗を多数見ました。

 

日本がそうであるように、海外の多くの家庭でもしょうゆが常備される日はそう遠くないのかもしれません。

 

キッコーマンの中長期戦略

キッコーマンの今後の経営方針を有価証券報告書の【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】やホームページから抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・実現したいことをからめて説明できるようになると面接は必ずうまくいきます。

 

キッコーマンしょうゆをグローバル・スタンダードの調味料にする

先ほどから触れている通り、キッコーマンは海外では新たな食文化であるしょうゆをグローバルスタンダードの調味料として育成し続けています。

 

現在最も売上規模が大きいのは北米ですが、欧州やアジア・オセアニアなどの展開も注力をしています。

 

エリアの拡大、ユーザーの拡大が進めばさらなる売上・利益の拡大が見込めます

 

世界中で新しいおいしさを創造し、より豊かで健康的な食生活に貢献する

キッコーマンではこれまで培ってきた発酵・醸造技術のさらなる活用によってしょうゆの進化はもちろん、他カテゴリー(つゆやたれなど)への応用も進めています。

 

加えて、微生物を利用した事業開発として新調味料、医薬品原料への展開も今後進行していく計画です。

 

これらの技術を活かして新たな事業を創出、世界中の人々のより豊かで健康的な食生活に貢献していくことを目指しています。

 

さいごに

いかがでしたか?

 

キッコーマンの事業内容や強み、今後の戦略について研究しました。

 

個人的な就職・転職おすすめ度は

★★★★★

 

・しゅうゆの圧倒的トップシェア。

・海外事業のさらなる拡大可能性。

・新たな食シーン、食文化の定着でさらなる規模拡大が見込める。

 

それではキッコーマンの強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

応援しています!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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参考資料

IR情報 | キッコーマン