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【2020年度版】キユーピーの企業研究|気になる年収と志望動機のヒント|就活・転職に

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こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります!

 

企業研究のやり方について詳しく書いていますのでよかったらこちらも参考にしてください。

 

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いています。

 

今回は「キユーピー株式会社(以下、キユーピー)」の企業研究です。

 

キユーピーへ就職、転職をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずはキユーピーの基本情報です。

 

社名 キユーピー株式会社
創業 1919年
本社所在地 東京都渋谷区渋谷1丁目4番13号
従業員数(単体) 2,447名
平均年齢 40.3歳
平均勤続年数 15.1年
平均年収 601万円

(2019年11月時点の情報です)

 

キユーピーは創業者の中島菫一郎が「日本人の体格向上のために、おいしくて栄養価に富むマヨネーズを生活必需品となるまで広く普及させたい」という強い想いから、1925年に「キユーピーマヨネーズ」の製造・販売を始めたことが原点の会社です。

 

ちなみにキューピーだと思っている方が多いですが、正しくはキーピーです。

 

業績推移

キユーピーの直近5年間の業績推移についてみていきましょう。

 

売上高

 

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(ホームページをもとに作成)

売上高に関しては5,500億円前後で安定していることがわかりますね。

 

直近通期決算における売上高の前年比は95%と苦戦しています。

 

この5年間の売上高伸長率は99%と微減収です。

 

営業利益

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(ホームページをもとに作成)

営業利益に関しては順調に伸ばしていることがわかります。

 

直近通期決算における営業利益の前年比は97%と不調です。

 

しかしこの5年間で利益は約1.2倍になっています。

 

営業利益率は5.9%と年々上昇しています。

 

同じ調味料業界のキッコーマン(8.5%)と比較するとやや低いですね。 

 

 

事業内容

まずはざっくり、どういう事業がどういう規模を占めているかみていきましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

最大の売上高は調理・調味料事業で、2位以下は物流事業、タマゴ事業とつづきます。

 

つづいて利益も確認しましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

※利益調整額は除いて算出しています。

 

最も利益を生み出しているのはこちらも調理・調味料事業、2位以下は、タマゴ事業、物流事業とつづきます。

 

売上高と営業利益で大きな順位の変動はなく、売上の構成比が高い主力事業がしっかりと利益を生み出しているということがわかります。

 

改めて売上高、営業利益、営業利益率の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率
調理・調味料 1,852億円 216億円 11.7%
サラダ・惣菜 903億円 32億円 3.5%
タマゴ 1,000億円 74億円 7.4%
フルーツ ソリューション 156億円 3億円 2.0%
ファインケミカル 83億円 12億円 14.8%
物流 1,410億円 41億円 2.9%
共通 53億円 13億円 25.7%

(ホームページをもとに作成)

 

営業利益率でみるとファインケミカル事業が最も収益性が高いことがわかります。

 

POINT

 

・最も売上の貢献が高いのは調理・調味料事業

 

・最も利益の貢献が高いのも調理・調味料事業

 

・最も利益率の貢献が高いのはファインケミカル事業

 

調理・調味料事業が揺るぎない事業の柱ということですね。

 

ファインケミカル事業はまだ売上の規模は小さいですが、これから規模が拡大することでさらなる収益を生み出す可能性もあります。

 

これらのポイントを頭に入れた上で、事業の詳細について確認していきましょう。

 

調理・調味料

調理・調味料事業にはマヨネーズやドレッシング、パスタソースなどの売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

「キユーピー マヨネーズ」

「キユーピー ドレッシング」

「キユーピー パスタソース」

 

代表商品がブランドの名前ではなく一大カテゴリーである点、「マヨネーズと言えばキユーピー」というイメージを定着させることができている点が強さの秘訣だと思います。

 

 

最も売上高も利益も高い、キユーピーの主柱事業ですね。

 

サラダ・惣菜

サラダ・惣菜にはパッケージサラダや総菜などの売上が含まれます。

 

代表商品として「サラダクラブ」のカット野菜などが挙げられ、主にスーパーを中心に展開しています。

 

 

全社の営業利益率5.9%を下回る営業利益率(3.5%)で、やや収益性が低い事業です。

 

タマゴ

タマゴには卵の特性を生かした商品の売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

キユーピーのたまご

とろっとたまごシリーズ(業務用)

 

利益の構成比が2番目に高い事業です。

 

フルーツ ソリューション

フルーツ ソリューションにはジャムやスプレッドなどフルーツ加工品の売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

「アヲハタジャム」

「パン工房」

ヴェルデ ホイップ

 

キユーピーの事業の中では営業利益率が最も低い事業です。

 

ファインケミカル

ファインケミカル事業には卵や鶏から取り出した有効成分である卵殻膜やヒアルロン酸などの食品素材、化粧品素材の売上が含まれています。

 

これらの素材は原料として他社への販売もしていますし、自社商品へも活用し商品化しています。

 

代表商品は下記のとおりです。

 

「ヒアロモイスチャー240」

ヒアルロン酸Na配合機能性表示食品(サプリメント) 

 

「卵黄コリン はつらつ力【ビタミンB群配合】」

卵のコリンとビタミンB12が摂取できるサプリメント 

 

最も営業利益率の高い事業です。

 

物流

物流には主に物流事業を担うグループ会社である株式会社キユーソー流通システムなどの売上が含まれます。

 

深刻化するドライバー不足やCO2削減のためにさまざまな取り組みを行っています。

 

2018年8月からはライオン株式会社と日本パレットレンタル株式会社という異業種3社による共同幹線輸送を行っています。

 

海外

キユーピーの海外事業についてみていきます。

 

キユーピーは中国、東南アジアをはじめ、米国や欧州でも展開をしており、現在44ヵ国へ展開をしています。

 

発売から20周年を迎えた「深煎りごまドレッシング」を世界戦略商品とさだめ現地食材、調味料との組み合わせを提案し拡大を図っています。

 

海外子会社にKEWPIE(THAILAND)CO., LTD.やQ&B FOODS, INC.などがあります。

 

直近の海外事業における事業買収やトピックは下記の通りです。

 

・2018年2月

中国における製造能力の増強を目的として広州丘比食品有限公司を設立。

 

・2018年6月

フィリピンにおける調味料などの輸入販売を目的としてKewpie Philippines, Inc.を設立。

 

海外売上高比率は9%です。

 

キユーピーの強み

私が考えるキユーピーの強みは下記2点です。

 

マヨネーズと言えばキユーピー

「マヨネーズ」と聞いてキユーピー以外のメーカーを答える人は少ないと思います。

 

それだけ「キユーピーマヨネーズ」は消費者の生活に浸透しているブランドであり、消費者信頼度の高い商品です。

 

国内消費者信頼度No.1

*日経リサーチ「ブランド戦略サーベイ2019」コンシューマー部門で「キユーピー」が1位獲得

(出典:キユーピー統合報告書

  

さまざまな販路をもつこと

キユーピーは家庭にあるマヨネーズやドレッシング(内食)だけでなく、レストランやホテルなどの外食、スーパーなどで販売されているサラダや煮物といった中食も手掛けています。

 

さまざまな食シーンの提案が可能な点はキユーピーの強みのひとつです。

 

キユーピーの中長期戦略

キユーピーの今後の経営方針を有価証券報告書の【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】やホームページから抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・実現したいことをからめて説明できるようになると面接は必ずうまくいきます。

 

【国内】3事業に集中し食の主役化を推進

国内3事業とは、調理・調味料事業、サラダ・惣菜事業、タマゴ事業の3つです。

 

つまりこの3事業が今後キユーピーが力を入れていく事業ということですね。

 

最適な生産体制の構築や、独自技術を活用した新たな価値を実現することを目指しています。

 

【海外】中国・東南アジアを中心に展開を加速

海外では「マヨネーズ」や先ほども触れました通り「深煎りごまドレッシング」を世界戦略商品としてサラダ需要を拡大、深耕する戦略です。

 

展開強化エリアは中国・東南アジアです。

 

環境変化に対応した経営基盤の強化

野菜の未利用部の活用といった資源の有効活用や、生産や物流の効率化によりCO2の排出削減などの環境問題に取り組みます。

 

その他、健康寿命延伸のための食生活提案や子どもへの食育活動などにも取り組んでいきます。

 

さいごに

いかがでしたか?

 

キユーピーの事業内容や強み、今後の戦略について研究しました。

 

個人的な就職・転職おすすめ度は

★★★★☆

 

・ブランド信頼度の高さ。

・卵、鶏にこだわったファインケミカル事業の収益性の高さ。

・海外で新たな調味料として「マヨネーズ」を定着させることができれば大きな成長が見込める。

 

それではキユーピーの強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

応援しています!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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参考資料

株主・投資家の皆さまへ | キユーピー