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【2021年度版】乳業業界|明治・雪印メグミルク・森永乳業・ヤクルトのランキング|売上・年収など大手4社比較

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こんにちは。misato です。

 

今回は「乳業業界の大手4社 明治・雪印メグミルク・森永乳業・ヤクルトの比較」をテーマに書いていきたいと思います。

 

グラフを用いながらわかりやすく解説していきます。

 

▼こちらの記事はこのような方におすすめです。

❶乳業メーカーへの就職・転職をお考えの方

 

❷乳業メーカーのランキングに興味のある方

 

❸乳業業界の特徴について知りたい方

私は大手メーカーに勤務しています。

 

メーカーでのマーケティング、広報IRの経験を活かして、いろいろな業界の市場規模や各社メーカーの戦略を分析しています。

 

業界研究のやり方についてはこちらに詳しく書いていますのでよかったらこちらも参考にしてください。 

 

 

こちらのページの最後に各社の詳細な企業研究(各社の売上規模や強み、今後の戦略などをまとめたもの)へのリンクも貼っています。

 

どうぞ最後までお付き合いください!  

 

はじめに

今回比較する会社は以下4社です。

 

・明治ホールディングス株式会社(以下、明治)

・雪印メグミルク株式会社(以下、雪印メグミルク)

・森永乳業株式会社(以下、森永乳業)

・株式会社ヤクルト本社(以下、ヤクルト)

  

▼こちらの記事に関する注意事項 

*各社最新決算期の数値でランキングを作成しています。

*時価総額のみ執筆日当日の数値です。

*4社とも会計基準は日本基準です。

 

売上高

まずは売上高のランキングからみていきましょう。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

最も売上高が高いのは明治、2位以下に雪印メグミルク、森永乳業とつづきます。

明治は2位の雪印メグミルクの約2倍の規模があります。

 

雪印メグミルクと森永乳業はほぼ同等、ヤクルトが最下位という結果でした。

 

1位の明治は最下位のヤクルトの約3倍の規模があります。

 

乳業事業だけの売上高でみてみると? 

明治は乳業事業だけでなく、チョコレートやグミといった菓子なども展開している会社です。

 

そこで会社全体の売上ではなく、乳業事業だけを取り出してランキングを作成してみました。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

下記事業の数値を抜き出して作成。

・森永乳業:食品事業

・雪印メグミルク:乳製品、市乳事業

・明治:発酵デイリー、加工食品事業

・ヤクルト:飲料・食品(国内)、飲料・食品(海外)事業

 

売上高が最も高いのは森永乳業、2位以下に雪印メグミルク、明治、ヤクルトとつづきます。

 

明治は菓子や栄養事業(粉ミルクやプロテインパウダーなど)の構成比が3割強あるため、乳業事業だけで比較すると3位という結果になりました。

 

営業利益

つづいて営業利益のランキングです。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

利益では1位が明治ということは変わらないのですが、売上高では最下位だったヤクルトが2位に躍り出ます。

 

明治はヤクルトの約2倍の規模があります。

 

最下位の雪印メグミルクは1位の明治の約5分の1の利益しか稼ぎ出していないことになります。

 

営業利益率

売上高に占める営業利益に割合を示す営業利益率のランキングです。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

少ない売上で効率的に利益を生み出しているヤクルトが1位という結果になりました。

 

2位以下に明治、森永乳業、雪印メグミルクとつづきます。

 

雪印メグミルクは売上高では2位ですが、収益性という面では少し課題があります。

 

売上原価率

各社の特徴を探るため、コスト構造も分解していきます。

 

売上原価率とは売上高のうち、売上原価(売れた商品の仕入れや製造にかかった費用)の割合を示す比率のことです。

 

売上原価率は低い方がより少ないコストで効率的に利益を生み出せるようになります。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

売上原価率では最も低いのはヤクルト、2位以下に明治、森永乳業とつづきます。

 

扱っている商品や展開エリアが異なるので一概に比較することはできませんが、大きな傾向としては下記の通り読み解くことができます。

 

乳業業界と言っても、ヤクルトは他の3社とは異なり乳酸菌飲料「ヤクルト」をメインに展開しています。

 

明治、雪印メグミルク、森永乳業がメインで取り扱っている牛乳事業は現在赤字の事業で、各社黒字化を目指しています。

 

つまり、「ヤクルト」は牛乳より原価構造が良いと読み解くことができます。

 

 

販管費率

販管費率とは売上高のうち、販管費(販売費や広告宣伝費、運賃など)の割合を示す比率のことです。

 

販管費率は低い方がより少ないコストで効率的に利益を生み出せるようになります。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

販管費率は売上原価率と1位と最下位の順位が逆転し、1位が雪印メグミルクという結果になりました。

  

販売促進費率

販管費の中身は各社で公表している内容が異なりますので、一概に比較することは難しいです。

 

そこで各社が共通で公表している数値である販売促進費でランキングを作成してみました。

 

販売促進費とは小売業者への販売促進費(リベート)や消費者キャンペーンなどにかかるコストのことです。

 

メーカーはこれらを戦略的に使用することで、効率的・効果的に売上高を上げていきます。

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(各社ホームページをもとに作成)

※各社下記の数値を用いて算出しています(販売促進費は呼称が異なることがあります)

・雪印メグミルク:販売促進費

・明治:拡売費

・ヤクルト:販売促進助成費、販売手数料

・森永乳業:販売促進費

 

雪印メグミルクは少ない販売促進費で効率的に売り上げを上げているということになります。

 

研究開発費

メーカーにとって競争力の維持・向上するために必要な研究開発費についてもみていきましょう。

 

売上高のうち研究開発費が占める割合でランキングしています。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

研究開発費に関しては明治とヤクルトが比較的多く投下、雪印メグミルクと森永乳業はおさえているという印象です。

 

日用品業界の比較では、花王とユニ・チャームが3.9%で同率1位でしたので、そちらと比較すると、乳業業界は売上高に占める研究開発費の割合はやや少なめという結果になりました。 

 

 

海外売上高比率

つづいて海外売上高比率のランキングです。

 

メーカーは国内人口減少→国内需要減少という課題を抱えており、各社海外展開を強化しています。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

※各社下記の数値を用いて算出しています。

・ヤクルト:分子の飲料・食品(海外)事業売上高はセグメント間売上高含む数値で算出

・森永乳業:分母は会社公表通り食品事業で算出

・明治:食品セグメント内のみの海外売上高比率(医薬品セグメント含まず)

 

雪印メグミルクは海外売上高比率を開示していませんのでランキングから除いています。

 

特にアジア・オセアニアでの展開が強いヤクルトが1位という結果になりました。

 

ヤクルトは海外でもヤクルトレディによる宅配販売を行っており、現在40の国と地域で展開をしています。

 

2位はドイツのミライ社を傘下に持つ森永乳業です。

 

▼森永乳業は北米でロングライフ(長期保存可能)豆腐を展開しています。

 

 

3位は北米、中国で展開を行っている明治です。

 

時価総額

つづいて執筆日当日の時価総額のランキングです。

 

時価総額とはその企業の企業価値を表す指標で、業績だけなく将来の成長に対する期待も大きいことを意味します。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

営業利益の順位と変わらず、1位は明治、2位以下にヤクルト、森永乳業とつづきます。

 

ここで注目すべきポイントは、明治とヤクルトの営業利益額は約2倍の差があったのですが、ヤクルトの海外事業の強さ、今後の成長可能性により営業利益ほどの差がついていないということです。

 

平均年収

最後にみなさん気になる平均年収のランキングです。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

平均年収も営業利益の順番と同様、1位が明治、2位以下にヤクルト、森永乳業とつづきます。

 

▼乳業業界についてこちらも読まれています

 

▼他の業界についてはこちらから

 

さいごに

いかがでしたか?

 

乳業メーカーをさまざまな角度からランキングしてみました。

 

転職先、就職先を決める際、売上高のランキングだけではわからない部分もたくさんあるということがおわかりいただけたかと思います。

 

是非みなさんも色々な角度から企業を分析し、自分に合った会社を見つけてくださいね!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

▼ 最新記事をお知らせしています

 

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<参考資料>

IR・投資家情報|明治ホールディングス株式会社

IR(株主・投資家情報)|雪印メグミルク株式会社

IR情報 株主・投資家の皆さまへ | 森永乳業株式会社

IR情報 | 企業・IR・採用 | ヤクルトトップ

 

 

【2020年度版】雪印メグミルクの企業研究|気になる年収と志望動機のヒント|就活・転職に

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こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります。

 

企業研究のやり方について詳しく書いていますのでよかったらこちらも参考にしてください。

 

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いております。

 

今回は乳業メーカーの中でも人気のある「雪印メグミルク株式会社(以下、雪印メグミルク)」の企業研究です。

 

雪印メグミルクへ転職、就活をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずは雪印メグミルクの基本情報です。

 

社名 雪印メグミルク株式会社
創業 2009年
本社所在地 東京都新宿区四谷本塩町5番1号
従業員数(単体) 3,144名
平均年齢 40.0歳
平均勤続年数 14.5年
平均年収 712万円

(2020年3月時点の情報です)

 

雪印メグミルクは2009年に雪印乳業株式会社と日本ミルクコミュニティ株式会社が経営統合し誕生した会社です。

 

業績推移

雪印メグミルクの直近5年間の業績の推移についてみていきましょう。

 

売上高

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(ホームページをもとに作成)

売上高は右肩上がりに伸びていることがわかりますね。

 

2018年度には6,000億円を突破し、そこからも順調に増収を続けています。

 

直近の通期決算の前年比は102%と好調です。

 

この5年間での売上伸長率も106%と好調がつづいています。

 

営業利益

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(ホームページをもとに作成)

営業利益に関しては年によって少しバラつきがあり、売上の上昇に利益は比例していないということがわかります。

 

直近通期決算の前年比は104%と好調なことがわかります。

 

この5年間で利益は約1.3倍になっています。

 

営業利益率は2.9%と、同じ乳業業界の競合である森永乳業(4.3%)と比較するとやや低いです。 

 

 

事業内容

まずはざっくり、どういう事業がどういう規模を占めているかみていきましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

最も売上高の構成比が大きいのは市乳事業、2位は乳製品事業となり、この2つを合わせると約9割に達します。

 

つづいて営業利益の構成もみていきます。

 

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(ホームページをもとに作成)


売上とは逆転して、最も利益の構成比が高いのは乳製品事業、2位以下に市乳事業、飼料・種苗事業とつづきます。

 

改めて売上高、営業利益、営業利益額の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率
乳製品 2,490億円 115億円 4.6%
市乳 2,839億円 52億円 1.8%
飼料・種苗 437億円 10億円 2.3%
その他 366億円 1億円 0.3%

(ホームページをもとに作成)
※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

市乳事業は売上の半分近くを占める部門にも関わらず、利益の貢献は3割弱となっており、今後の利益改善が求められますね。

 

POINT

 

・最も売上の貢献が高いのは市乳事業

 

・最も利益の貢献が高いのは乳製品事業

 

・最も利益率の貢献が高いのも乳製品事業

 

これらのポイントを頭に入れた上で、事業の詳細について確認していきましょう。

 

乳製品事業

こちらにはバターやマーガリン、チーズなどの売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

「雪印北海道バター」

「ネオソフト」

「6Pチーズ」

「さけるチーズ」

 

乳製品事業は雪印メグミルクの強みのひとつであり、数多くのロングセラーブランドを有し、各カテゴリーでトップシェアを占めています。

 

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(ホームページより引用)

 

ニュートリション事業 

ニュートリション事業には粉ミルクや機能性表示食品の売上が含まれます。

 

 代表商品は下記の通りです。

 

「ぴゅあ」(粉ミルク)

「毎日骨ケア MBP®」(特定保健用食品)

 

 

全社売上の3%程度の構成比しかない事業なのでまだ売上としては小さいですが、今後健康ニーズの拡大によっては成長が見込まれる事業です。

 

※ニュートリション事業の売上自体は乳製品事業に含まれています。

 

市乳事業

市乳事業には牛乳やヨーグルト、チルドデザートなどの売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

「雪印メグミルク牛乳」

「ナチュレ恵みmgumi」

「ガセリ菌SP株ヨーグルト」

 

最大の売上を占める事業ですが、収益性は低い事業です。

 

※市乳事業の収益性向上についてはこちらのページの「今後のキーワード」のところで詳しく書いています。

 

飼料・種苗事業

飼料・種苗事業には家畜の飼料や種苗(牧草・飼料作物・野菜)などの売上がこちらに含まれます。

 

 

雪印メグミルクの決算説明会資料では飼料事業の収益性を上げること、高品質化を目標として掲げています。

 

しかし、今後酪農家が減少していく中でどのようにこの事業をハンドリングしていくのかについては注目していきたいところですね。

 

またこちらの事業は天災や気象状況の影響を大きく受ける(天候が荒れる→良質な飼料確保ができない→業績悪化)ので、個人的には今後どのようにリスク管理していくのか気になります。

 

海外事業

雪印メグミルクは海外事業の売上を公表しておりませんが、現在チーズおよび粉ミルクの海外展開を進めているようです。

 

チーズはオーストラリアやインドネシア、台湾に拠点を有しています。

 

インドネシアの拠点から、シンガポールやタイ、マレーシアへのチーズ輸出を拡大し

ていくことを公表しています。

 

雪印メグミルクの強み

私が考える雪印メグミルクの強みは以下の2点です。

 

乳製品で多数のトップシェア

雪印メグミルクはバター、マーガリン、チーズの市場において、国内シェア1位です。

 

ロングセラーのブランドを数多く有しているので、乳製品事業の営業利益率は4.6%と効率的に利益を稼ぐことができています。

 

商品開発力の高さ

みなさんは最近雪印メグミルクが発売した「乳酸菌ヘルベ」というヨーグルトをご存知でしょうか?

 

 

こちらはヨーグルトで初めて「目や鼻の不快感を緩和する」機能を持った機能性表示食品として話題です。

 

他にも雪印メグミルクは「内臓脂肪を減らすのを助ける」特定保健用食品「ガセリ菌SP株ヨーグルト」も販売しています。

 

 

このように雪印メグミルクは消費者の「困った」「改善したい」というニーズをしっかりとらえ商品化することが上手な会社だと個人的には思います。

 

消費者の「困った」の度合いが高ければ高いほど、またその商品が世になければなおさら、商品は爆発的に売れる可能性が高くなります。

 

今後のキーワード

雪印メグミルクが今後目指すべき方向性を中期経営計画から抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・やりたいことをからめて説明できると面接はうまくいきます。

 

家庭用バターの生産・販売拡大

雪印メグミルクが約3割のトップシェアを占めるバターの分野でさらなる生産・販売の拡大を目指しています。

 

2020年には老朽化している北海道の主力工場を刷新し、200億円の設備投資を実施、バターの増産体制を整備する計画です。

 

バターの食べ方提案を積極的に行っていくことで国内消費量を増やし、今後さらなるバターの売上・利益の拡大を目指します。

 

より強いところをより強くする戦略ですね。

 

市乳事業の収益性向上

現状赤字である市乳事業は2026年度末までに黒字化を目指し構造改革を実行します。

 

黒字化に向けて雪印メグミルクが実行することは以下2点です。

 

・キャップ付き容器の導入

(内容量を減らし、実質価格を上げます)

・名古屋工場を閉鎖し豊橋工場へ生産を集約

  

牛乳事業は明治も黒字化を目指すことを発表しています。 

 

 

その他

雪印メグミルクは2020年4月から新しい中期経営計画を発表しています。

 

3年後の2025年度の目標は下記の通りです。

 

・売上高:6,400億円

・営業利益:220億円

・営業利益率:3.4%

 

これらが雪印メグミルクの今後の重点戦略となります。

 

さいごに

いかがでしたか?

  

雪印メグミルクの事業内容や強み、今後の戦略について研究しました。

 

個人的な就職・転職おすすめ度は

★★★★☆

 

・乳製品でトップシェアを占めており安定的な売上が見込める。

・消費者ニーズを取り入れた商品開発力。

・海外事業のさらなる加速が課題。

 

雪印メグミルクは国内のバター、マーガリンなどの市場でNo.1のメーカーであり、今後も国内市場で新たな食シーンを創造、売上を伸ばしていく戦略であることがわかりました。

 

また最近は消費者の健康志向ニーズを取り込み、機能性表示食品などの「ニュートリション」事業の商品開発強化を行っています。

 

海外事業に関してはまだあまり情報を開示していないため詳細はわかりかねるのですが、チーズのボーダーレス化は今後も進んでいくと思います。

 

雪印メグミルクの強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

応援しています!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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<参考資料> 

IR(株主・投資家情報)|雪印メグミルク株式会社

 

 

【2020年度版】ヤクルトの企業研究|気になる年収と志望動機のヒント|就活・転職に

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こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります。

 

企業研究のやり方について詳しく書いていますのでよかったらこちらも参考にしてください。

 

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いております。

 

今回は乳酸菌飲料の圧倒的トップシェアを誇る「株式会社ヤクルト本社(以下、ヤクルト)」の企業研究です。

 

ヤクルトへ転職、就活をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずはヤクルトの基本情報です。

  

社名 株式会社ヤクルト本社
創業 1935年
本社所在地 東京都港区海岸1丁目10番30号
従業員数(単体) 2,882名
平均年齢 42.1歳
平均勤続年数 18.3年
平均年収 780万円

(2020年3月時点の情報です)

 

ヤクルトは他のメーカーとは異なる独自の販売網を築いており、ヤクルトの商品を直接お客様へ宅配販売するというシステムを採用しています。

 

この宅配販売はヤクルトレディと呼ばれる社員が直接自宅や職場にヤクルトを届けてくれるというサービスです。

 

もちろんヤクルトはスーパーやコンビニでも商品を展開していますが、「ヤクルトレディ」とスーパーなどの「店舗販売」の販売比率は約半分ずつとなっています。(出典:ヤクルト2020年3月期決算短信補足説明資料より、乳製品数量ベース)

 

スーパーなどと同等数量を売り上げるとはヤクルトレディの活躍がうかがえますね。

 

業績推移

ヤクルトの直近5年間の業績の推移についてみていきましょう。

 

売上高

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(ホームページをもとに作成)

売上高は4,000億円前後で安定していることがわります。

 

直近の通期決算の前年比は100%と前年並みです。

 

この5年間の売上伸長率は104%と好調です。

 

営業利益

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(ホームページをもとに作成)

 営業利益に関しては直近3年間右肩上がりに上昇しています。

 

直近の通期決算の前年比は100%と前年並みです。

 

この5年間での利益伸長率は114%と好調です。

 

営業利益率も11%を超え、比較的営業利益率がまだ低い乳業メーカーと比較すると稼ぐ力が非常に高いことがわかります。

 

【参考】各社営業利益率

・森永乳業 4.3%

・雪印メグミルク 2.9%

 

生乳を扱う乳業と、乳は乳でも乳酸菌飲料は収益性が異なるのですね。

 

他の乳業メーカーの企業研究もまとめておりますので、よかったらご覧ください。

 

  

事業内容

まずはざっくりとどういった事業がどの程度の規模を占めているのか把握しましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

売上高は食料・飲料の国内売上が約半分、海外売上が約4割と食料・飲料の売上が約9割を占めています。

 

わずか5%ではありますが、実はヤクルトは医薬品も展開しています。

 

つづいて営業利益も合わせてみていきます。

 

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(ホームページをもとに作成)

グラフをみると一目瞭然ですが、海外事業が利益の7割を稼ぎ出しています。

 

2位に国内事業、残念ながら医薬品事業は赤字です。

 

改めて売上高、営業利益、営業利益率の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率

飲料・食品(国内)

2,094億円 182億円 8.7%

飲料・食品(海外)

1,790億円 445億円 24.9%
医薬品 197億円 -8億円 -4.1%
その他 229億円 20億円 8.9%

(ホームページをもとに作成)

※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

海外事業の営業利益の高さについては後ほど詳細を書いていきます。

 

POINT

 

・最も売上の貢献が高いのは飲料・食品(国内)事業

 

・最も利益の貢献が高いのは飲料・食品(海外)事業

 

・最も利益率の貢献が高いのも飲料・食品(海外)事業

 

これらのポイントを頭に入れた上で、事業の詳細について確認していきましょう。

 

飲料・食品(国内)

代表商品は誰もがご存知の「ヤクルト」ですね。

 

その他代表商品は下記の通りです。

 

「ジョア」

「ソフール」

「ミルミル」

 

「ミルミル」はビフィズス菌 BY株、それ以外の「ヤクルト」などは乳酸菌シロタ株が摂取できる商品です。

 

乳酸菌 シロタ株は生きたまま腸にとどき、腸内環境を改善するはたらきをもっています。(出典:ヤクルトホームページ)

 

ヤクルトは乳酸菌飲料国内シェア約6割のトップシェアブランドです。

 

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(ホームページより引用)

ちなみに私はヤクルトの企業研究をするまで知らなかったのですが、なんとあの「タフマン」もヤクルトの商品でした。

 

 

飲料・食品(海外)

ヤクルトは海外では主に米州、アジア・オセアニア、ヨーロッパで展開しています。

 

展開商品はもちろん「ヤクルト」で、現地でもヤクルトレディが宅配販売をしているというから驚きです。

 

確かに乳酸菌飲料が当たり前ではない、初めて見る国においては、商品の良さや特徴を直接説明できるヤクルトレディの存在は貴重だと思います。

 

エリア別の構成比は下記の通りです。

 

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(ホームページをもとに作成)

最大の売上を稼いでいてるのがアジア・オセアニア、2位以下に米州、ヨーロッパとつづきます。

 

ヤクルトは「一人でも多くの人に健康を」という創始者の想いを世界に広げ、「ヤクルト」のグローバルブランド化を実直に進めています。

 

現在40の国と地域で「ヤクルト」の販売をしているそうです。

 

海外売上高比率は既に44%と非常に高く、今後もさらなる売上拡大が見込まれます。

 

医薬品事業

抗がん剤の「エルプラット」や「カンプト」が代表商品です。

 

薬価改定の影響を受け、2018年度から赤字の事業となっています。

 

その他事業

その他事業には化粧品やプロ野球興行の売上などが含まれます。

 

実はヤクルトは化粧品事業も行っているんですね。

 

代表商品は下記の通りです。

(下記URLから大変お得に試せるキャンペーン実施中です)

 

ヤクルト-イキテル

 乳酸菌由来の保湿成分を配合した化粧水。

 

リベシィホワイト

 美白スキンケア。

 

乳酸菌生まれのオリジナルの保湿成分を配合した化粧品を自社工場で製造し販売をしているそうです。

 

乳酸菌へのこだわりが感じられます。

 

ヤクルトの強み

私が考えるヤクルトの強みは以下の2点です。

 

プロバイオティクスのパイオニア

予防医学を実現し人々の健康に貢献するため、ヤクルトはさまざまな角度から研究開発を行っています。

 

その研究結果を食品や医薬品、化粧品にまで広げ、多くの消費者の健康につなげるための取組みを真摯に続けています。

 

ちなみに森永乳業は「ビフィズス菌のパイオニア」でしたね。

 

 

乳業メーカーは自身の強みをしっかりと持ち、それらを徹底的に研究、商品化できる点が優れていると言えます。

 

健康志向が高まっている今、こういった商品は今後もさらなる売上・利益の拡大が見込まれます。

 

海外事業の強さ

既に海外事業が全社売上高の約4割、営業利益では7割を稼ぎ出しており、ヤクルトの海外事業の規模、収益力は目を見張るものがあります。

 

私はヤクルトの海外事業の強さは現地生産・現地販売を基本とする「現地主義」でグローバル事業を展開している点にあると思います。

 

ヤクルトは地域に根差した生産・販売の拠点として事業所や工場を設け、現地社員を積極的に採用しています。

 

また何と言っても独自の販売システムであるヤクルトレディによる宅配も海外事業の強さを生み出す秘訣だと思います。

 

商品の良さを直接伝えられるメリットは非常に大きいと考えます。

 

今後のキーワード

ヤクルトが今後目指すべき方向性を「今後の経営展望について」から抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・やりたいことをからめて説明できると面接はうまくいきます。

 

〔国内〕高付加価値商品の強化

国内では高付加価値商品の開発を強化していきます。

 

例えば直近の商品で申し上げると下記の商品を発売しています。

 

・ヤクルト1000

ヤクルトの歴史の中で最高密度・最高菌数の乳製品乳酸菌飲料。機能性表示食品。

 

 

・ヤクルト400

プロバイオティクス(乳酸菌など)と一緒にプレバイオティクス(腸内の乳酸菌を増やすガラクトオリゴ糖など)を一緒に摂取することを謳った商品。

 

〔海外〕新規エリア拡大

海外では既に進出しているエリアの深掘りはもちろんですが、新規エリアの拡大も行っていきます。

 

中長期的には海外でも高付加価値ヤクルトの導入検討をしているそうです。

 

これらがヤクルトの今後の重点戦略となります。

 

さいごに

いかがでしたか?

 

ヤクルトの事業内容や強み、今後の戦略について研究しました。

 

個人的な就職・転職おすすめ度は

★★★★★

 

・圧倒的な市場シェアで今後も国内売上は安定。

・独自の販売網で海外もさらなる開拓が進む。

・国内高付加価値商品の拡大で収益性の改善がさらに進む。

 

ヤクルトはプロバイオティクスのパイオニアとして食品、医薬品、化粧品などの商品開発の強化を図り、さらなる売上、利益の拡大を目指す戦略であることがわかりました。

 

今後少子高齢化が進んでいく中でますます消費者の健康ニーズは高まっていくことが予想されますし、こだわり抜いた研究開発の成果は間違いなくヤクルトの財産になると思います。

 

海外事業に関しても既に多くのエリアで展開を行っており、「ヤクルト」のグローバルブランド化はますます進むことでしょう。

 

ヤクルトの強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

応援しています!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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