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【2020年度版】森永乳業の企業研究|気になる年収と志望動機のヒント|就活・転職に

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こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります。

 

企業研究のやり方について詳しく書いていますのでよかったらこちらも参考にしてください。

 

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いております。

 

今回は乳業メーカーの中でも人気のある「森永乳業株式会社(以下、森永乳業)」の企業研究です。

 

森永乳業へ転職、就活をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずは森永乳業の基本情報です。

 

社名 森永乳業株式会社
創業 1917年
本社所在地 東京都港区芝5丁目33番1号
従業員数(単体) 3,340名
平均年齢 38.5歳
平均勤続年数 15.3年
平均年収 744万円

(2020年3月時点の情報です)

 

森永乳業は森永製菓との合併分離を経過して、1949年現在の森永乳業が設立されました。

 

森永製菓とは全くの別会社で、採用選考も別ですし、人材の交流もないそうです。

 

何度か経営統合の報道も出ていますが、現時点での統合は両社ともに否定しています。 

 

 

業績推移

森永乳業の直近5年間の業績の推移についてみていきましょう。

 

売上高

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(ホームページをもとに作成)

売上高は6,000億円前後で安定していることがわります。

 

直近の通期決算の前年比は101%と好調です。

 

この5年間で売上高は98%と不調ですが、これは不採算品の削減によるものだそうで、売上は下がっていますが利益には大きく貢献しています。

 

営業利益

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(ホームページをもとに作成)

営業利益に関しては右肩上がりに上昇していることがわかります。

 

直近の通期決算の前年比は114%と大きく伸長しています。

 

この5年間で利益は約1.7倍になっています。

 

売上の推移は横ばいの中で営業利益額を着実に伸ばしているため、営業利益率の改善が目覚ましいです。

 

営業利益率は4.3%と、同じ乳業業界の競合である雪印メグミルク(2.9%)よりも高いです。 

 

 

事業内容

まずはざっくり、どういう事業がどういう規模を占めているかみていきましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

食品事業はいわゆるヨーグルトや乳飲料などの製造販売、「その他事業」というのは飼料・プラント設備の設計施行などのことです。

 

食品事業が事業の大部分を占めていることがわかります。

 

つづいて営業利益も合わせてみていきます。

  

  売上 営業利益 営業利益率
食品事業 5,720億円 293億円 5.1%
その他事業 270億円 23億円 8.5%

※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

その他事業は利益の額としては小さいですが、営業利益率ではメインの食品事業よりも高いことがわかります。

 

つづいて「食品事業」内の部門別の構成比をみていきましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

最も売上高の構成比が高いのはBtoC事業、2位以下にBtoB事業、その他事業とつづきます。

 

つづいて営業利益の構成比です。

 

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(ホームページをもとに作成)

最も利益の構成比が高いのもBtoC事業、2位以下はBtoB事業、ウェルネス事業とつづきます。
 

改めて売上高、営業利益、営業利益率の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率
BtoB事業 969億円 58億円 6.0%
海外事業 289億円 16億円 5.4%
ウェルネス事業 491億円 31億円 6.3%
BtoC事業 3,107億円 105億円 3.4%
その他 979億円 13億円 1.4%

(ホームページをもとに作成)

※利益調整額は除いて構成比を算出しています。

 

最も売上・利益額が大きいBtoC事業は営業利益率の面では他の事業より低いということがわかります。 

 

POINT

 

・最も売上の貢献が高いのはBtoC事業

 

・最も利益の貢献が高いのもBtoC事業

 

・最も利益率の貢献が高いのもウェルネス事業

 

 これらのポイントを頭に入れた上で、事業の詳細について確認していきましょう。

 

BtoC事業

BtoC事業にはにはチルドカップ飲料やアイスクリーム、乳製品などの売上が含まれています。

 

代表商品は下記の通りです。

「マウントレーニア」

「ピノ」

「ビヒダス」

 

▼最近ではヨーグルト業界初の便秘気味の方の便通を改善するヨーグルトを発売しています。

 

  

BtoC事業の売上をさらに細かく分解してみます。

 

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(ホームページをもとに作成)

最も売上高の構成比が高いのは牛乳、2位以下にヨーグルト、アイスクリームがつづきます。

 

改めて売上高の一覧です。

 

カテゴリー 売上高
牛乳 529億円
ヨーグルト 510億円
アイスクリーム 452億円
チルドカップ飲料 398億円
チーズ 333億円
市乳(宅配など) 214億円
チルド紅茶 156億円
デザート 110億円

(ホームページをもとに作成)

 

BtoC事業は最も売上も利益も高い、森永乳業の主柱の事業です。

 

BtoB事業

BtoB事業は主に業務用商品の売上が含まれます。

 

具体的に申し上げると、ケーキ屋へ生クリームなどの乳原料を卸していたり、ビフィズス菌やラクトフェリンなどの機能性素材を各社メーカーに卸していたりします。

 

一般消費者向けではなく、企業向けの商品展開もしているということですね。

 

[rakuten:kashizairyo:10078905:detail]

 

BtoB事業は営業利益率が6.0%と収益性の高い事業です。

 

海外事業

森永乳業はエリア別の海外事業の売上を公表しておりません。

 

しかし19年1月に開催された事業説明会の資料によると、子会社であるドイツのミライ社が海外事業売上の過半数を占めているようです。

 

ミライ社ではホエイや乳製品の製造販売を行っています。

 

その他地域での展開は下記の通りです。

 

・パキスタン、インドネシアなど:乳幼児向け粉ミルク

・米国:豆腐、ヨーグルトなど

・中国:ヨーグルト、プリンなど

 

▼森永乳業が豆腐とは意外な感じがしますね。

 

 

海外売上高比率は5%、9年後の2028年度には15%を目指すと発表しています。

 

ウェルネス事業

ウェルネス事業には育児用ミルク、サプリメント、子会社のクリニコが展開している流動食や介護食などの売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

「森永はぐぐみ」

「ラクトフェリンプラス」通販限定サプリメント

 

 

ウェルネス事業は最も収益性が高い事業ですし、健康志向の高まりの中ではさらなる成長が見込める事業ですね。

 

森永乳業の強み

私が考える森永乳業の強みは以下の2点です。

 

おいしさと機能性を兼ね備えた商品開発力

森永乳業は乳で培った技術を活かし、ビフィズス菌、ラクトフェリン、シールド乳酸菌®といった独自素材を活かした商品開発を強化しています。

 

加えてBtoB事業でも独自素材を取り扱い、他企業にも積極的に拡売をしています。

 

健康志向が高まっている今、今後もさらなる売上・利益の拡大が見込まれます。

 

海外事業の収益性

乳業メーカーの多くはまだ国内事業に軸足を置き、海外事業は赤字もしくはわずかな利益しか稼ぐことができていない会社が多いです。

 

そのような環境下で森永乳業は既に海外事業で収益を出すことに成功しており、海外事業の営業利益率は5.4%と、全社平均の営業利益率4.3%よりも高い収益力があります。

 

(つまりはBtoC事業の収益力強化という点にも同時に取り組んでいかなくてはならないということに繋がりますが)

 

今後のキーワード

森永乳業が今後目指すべき方向性を中期経営計画から抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・やりたいことをからめて説明できると面接はうまくいきます。

 

BtoC事業の収益性改善

先ほど森永乳業の強みのところでも触れましたが、BtoC事業は売上構成比が最も高いが、収益性は低いという特徴を持っています。

 

そこで森永乳業ではこの課題を解決するため基幹ブランドを選定し、これらの価値を最大化することで収益性の改善に取り組んでいきます。

 

8つの基幹ブランドは下記の通りです。

 

「マウントレーニア」

「ビヒダス」

「森永アロエヨーグルト」

「パルテノ」

「パルム」

「ピノ」

「モウ」

「フレッシュモッツァレラ」

 

赤字の牛乳事業は2022年度の黒字化を目指し、高付加価値商品の展開強化、生産体制の合理化(近畿工場、東京工場の生産中止)を進めています。

 

現在各乳業メーカーは牛乳黒字化に向けて取り組んでいます。

 

明治は2020年度下期、雪印メグミルクも2026年度に黒字化を目指すことを発表しています。

  

 

ビフィズス菌・独自素材の展開加速

森永乳業はビフィズス菌やラクトフェリンなどの独自素材を多数有しています。

 

特にビフィズス菌研究においてはパイオニアであり、今後設備投資も行いさらなる売上、利益の拡大を目指しています。

 

腸内環境を整えることの重要性がうたわれている中では、こちらの事業へさらなる注目が集まっていくかもしれません。

 

その他

森永乳業は2019年4月から新しい中期経営計画を発表しています。

 

3年後の2021年度の目標は下記の通りです。

 

・売上高:6,300億円

・営業利益:300億円

・営業利益率:4.8%

 

部門別にもメリハリをつけて海外事業やウェルネス事業の売上、利益はより強く伸ばすことを、BtoC事業では利益率の改善に注力して取り組んでいくようです。

 

これらが森永乳業の今後の重点戦略となります。

 

▼乳業業界についてこちらも読まれています。 

 

さいごに

いかがでしたか?

 

森永乳業の事業内容や強み、今後の戦略について研究しました。

 

個人的な就職・転職おすすめ度は

★★★★☆

 

・基幹8ブランド集中による国内収益性改善が見込める。

・ドイツのミライ社を中心とした海外事業の成長性。

・BtoC事業(特に牛乳事業)の収益性改善が課題。

 

森永乳業はビフィズス菌やラクトフェリンなどの独自素材を活かして国内、海外ともに商品展開の強化を図り、さらなる売上、利益の拡大を目指す戦略であることがわかりました。

 

今後少子高齢化が進んでいく中でますます消費者の健康ニーズは高まっていくことが予想されますし、これらの独自素材は間違いなく森永乳業の財産になると思います。

 

森永乳業の強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

応援しています!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

▼ 最新記事をお知らせしています

 

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<参考資料> 

IR情報 株主・投資家の皆さまへ | 森永乳業株式会社

 

 

 

【2021年度版】化粧品業界|資生堂・花王・コーセーのランキング|売上・年収など大手3社を比較

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こんにちは。misato です。

 

今回は「化粧品業界の日系大手3社 資生堂・花王・コーセーの比較」をテーマに書いていきたいと思います。

 

グラフを用いながらわかりやすく解説していきます。

 

▼こちらの記事はこのような方におすすめです。

❶化粧品メーカーへの就職・転職をお考えの方

 

❷化粧品メーカーのランキングに興味のある方

 

❸化粧品業界の特徴について知りたい方

私は大手メーカーに勤務しています。

 

メーカーでのマーケティング、広報IRの経験を活かして、いろいろな業界の市場規模や各社メーカーの戦略を分析しています。

 

業界研究のやり方についてはこちらに詳しく書いていますのでよかったらこちらも参考にしてください。 

 

 

こちらのページの最後に各社の詳細な企業研究(各社の売上規模や強み、今後の戦略などをまとめたもの)へのリンクも貼っています。

 

どうぞ最後までお付き合いください! 

 

はじめに

今回比較する会社は以下3社です。

 

・花王株式会社(以下、花王)

・株式会社資生堂(以下、資生堂)

・株式会社コーセー(以下、コーセー)

  

▼こちらの記事に関する注意事項 

*各社最新決算期の数値でランキングを作成しています。

*時価総額のみ執筆日当日の数値です。

*花王はIFRS導入企業、資生堂とコーセーは日本基準です。

 

売上高

まずは売上高のランキングからみていきましょう。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

最も売上高が高いのは花王、資生堂、コーセーとつづきます。

花王は資生堂の約1.3倍の規模があります。

 

また、資生堂はコーセーの約3.5倍の規模があります。

 

花王は最下位のコーセーの約4.6倍の規模ということになります。

 

化粧品だけの売上高でみてみると? 

花王は化粧品事業だけでなく、ファブリック&ホームケア事業(主に日用品)をメインで展開している会社です。

 

そこで会社全体の売上ではなく、化粧品事業だけを取り出してランキングを作成してみました。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

下記事業の数値を抜き出して作成。

・資生堂:日本、中国、アジアパシフィック、米州、欧州、トラベルリテール事業

・花王:化粧品事業

・コーセー:化粧品事業

 

売上高が最も高いのは資生堂、花王、コーセーとつづきます。

 

化粧品事業だけでみてみると、花王とコーセーは約500億円の差ということになります。

 

営業利益

つづいて営業利益のランキングです。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

利益でも順位の変動はなく、最も利益が高いのは花王、資生堂、コーセーとつづきます。

 

花王は資生堂の約2倍の規模があります。

 

資生堂はコーセーの約3倍の規模があります。

 

花王はコーセーの約5倍強の規模があることがわかります。

 

営業利益率

売上高に占める営業利益に割合を示す営業利益率のランキングです。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

こちらでは順位の変動があり、1位が花王ということに変わりはないのですが、2位にコーセーが浮上、最下位は資生堂という順位となりました。

 

売上原価率

各社の特徴を探るため、コスト構造も分解していきます。

 

売上原価率とは売上高のうち、売上原価(売れた商品の仕入れや製造にかかった費用)の割合を示す比率のことです。

 

売上原価率は低い方がより少ないコストで効率的に利益を生み出せるようになります。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

売上原価率では最も低いのは資生堂、2位以下にコーセー、花王とつづきます。

 

扱っている商品や展開エリアが異なるので一概に比較することはできませんが、大きな傾向としては下記の通り読み解くことができます。

 

化粧品事業をメインで展開している資生堂が最も原価が低いということは化粧品は原価構造が良いと読み解くことができます。

 

 

一方、主に日用品を展開している花王が最も原価が高いということは日用品は化粧品より原価構造が悪いということになります。

 

 

販管費率

販管費率とは売上高のうち、販管費(販売費や広告宣伝費、運賃など)の割合を示す比率のことです。

 

販管費率は低い方がより少ないコストで効率的に利益を生み出せるようになります。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

販管費率は売上原価率と1位と最下位の順位が逆転し、1位が花王、コーセー、資生堂とつづきます。

 

ただしこちらは花王はIFRS、コーセー、資生堂は日本基準という会計基準の差がありますので、その影響も大きいと考えられます。

 

大変ざっくりな解説をすると、IFRS(花王)は該当する販売促進費を販売費として計上するのではなく売上高から控除しているため、販売費は少なくなります。

  

広告宣伝費率

販管費の中身は各社で公表している内容が異なりますので、一概に比較することは難しいです。

 

そこで各社が共通で公表している数値である広告宣伝費(資生堂では媒体費という名称です)でランキングを作成してみました。

 

広告宣伝費とは、テレビCMやネット広告、パンフレット作成などにかかるコストのことです。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

化粧品のブランド強化には多くのタレントを使用した大々的な広告を見ることがよくあるかと思います。

 

やはり資生堂は広告宣伝費を多く投下しており、一方コーセーや花王は少ない広告宣伝費で効率的に売り上げを上げていることがよくわかります。

 

研究開発費

メーカーにとって競争力の維持・向上するために必要な研究開発費についてもみていきましょう。

 

売上高のうち研究開発費が占める割合でランキングしています。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

研究開発費に関しては花王が最も多くの費用を投下していることがわかります。

 

日用品業界の比較では、花王とユニ・チャームが3.9%で同率1位でしたので、そちらと比較すると、化粧品業界は売上高に占める研究開発費の割合はやや少なめという結果になりました。 

 

 

海外売上高比率

つづいて海外売上高比率のランキングです。

 

メーカーは国内人口減少→国内需要減少という課題を抱えており、各社海外展開を強化しています。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

資生堂の海外売上高比率=(中国+アジアパシフィック+米州+欧州+トラベルリテール事業売上高)/全社売上高により算出しています。

 

特に中国での展開が強い資生堂が1位という結果になりました。

 

資生堂はプレステージ製品などを中心に海外展開を進めており、海外企業の買収も積極的に行っています。

 

2位はアジア、米州、欧州を主な展開エリアに持つ花王です。

 

3位はアジアを中心に、米国、欧州での展開を行っているコーセーです。

 

時価総額

つづいて執筆日当日の時価総額のランキングです。

 

時価総額とはその企業の企業価値を表す指標で、業績だけなく将来の成長に対する期待も大きいことを意味します。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

営業利益の順位と変わらず、1位は花王、2位以下にユニ・チャーム、ライオンとつづきます。

 

平均年収

最後にみなさん気になる平均年収のランキングです。

 

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(各社ホームページをもとに作成)

平均年収では1位がコーセー、花王、資生堂とつづきます。

 

売上規模では最下位だったコーセーが平均年収では1位という結果になりました。

 

▼化粧品業界についてこちらも読まれています

 

▼他の業界についてはこちらから

 

さいごに

いかがでしたか?

 

化粧品メーカーをさまざまな角度からランキングしてみました。

 

転職先、就職先を決める際、売上高のランキングだけではわからない部分もたくさんあるということがおわかりいただけたかと思います。

 

是非みなさんも色々な角度から企業を分析し、自分に合った会社を見つけてくださいね!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

▼ 最新記事をお知らせしています

 

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<参考資料>

花王 | 投資家情報

投資家情報 | 資生堂 企業情報

IR(投資家情報) | 株式会社コーセー 企業情報サイト

 

 

【2020年度版】ポーラ・オルビスの企業研究|気になる年収と志望動機のヒント|就活・転職に

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こんにちは。misato です。

 

私は採用担当の経験があり、今でもリクルーターとして活動している大手メーカー勤務の社員です。

 

元採用担当者の経験上、やはり企業研究を熱心にやっていただけた方の志望動機、この会社で実現したいことにはグッと心を掴まれます。

 

その方が活躍するイメージもつきやすく、一緒に働いてみたいと思えるからです。

 

つまり企業研究を制する者は合格への可能性が一段高くなります!

 

企業研究のやり方について詳しく書いていますのでこちらも参考にしてください。

 

 

こちらでは採用担当者の視点で企業研究をしてわかったその会社のポイントを書いています。

 

今回は「株式会社ポーラ・オルビスホールディングス(以下、ポーラ・オルビス)」の企業研究です。

 

ポーラ・オルビスへ就職、転職をご検討中のみなさんの参考になれば幸いです。

 

基本情報

まずはポーラ・オルビスの基本情報です。

 

社名 株式会社ポーラ・オルビスホールディングス
創業 2006年
本社所在地 東京都中央区銀座1丁目7番7号
従業員数(単体) 146名
平均年齢 44.0歳
平均勤続年数 4.6年
平均年収 783万円

(2019年12月時点の情報です)

 

株式会社ポーラ・オルビスホールディングスは株式会社ポーラ、オルビス株式会社を傘下に持つ純粋持ち株会社です。

 

純粋持ち株会社といえば、株式会社 明治、Meiji Seika ファルマ株式会社などを傘下に持つ明治ホールディングス株式会社と同じですね。

 

 

従業員数は株式会社ポーラ・オルビスホールディングスに勤務している人の数を記載しています。

 

連結人数だと4,048名です。

 

業績推移

ポーラ・オルビスの直近5年間の業績推移についてみていきましょう。

 

売上高

 

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(ホームページをもとに作成)

売上高に関しては右肩上がりに成長していましたが、直近通期決算は落ち込んでいるのがわかりますね。

 

直近通期決算における売上高の前年比は88%と不調です。

 

この5年間の売上高伸長率は102%と微増収です。

 

営業利益

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(ホームページをもとに作成)

 営業利益に関しても売上高と同様の動きで、右肩上がりに成長していましたが、直近決算では落ち込んでいることがわかりますね。

 

直近通期決算における営業利益の前年比は79%と苦戦しています。

 

しかしこの5年間で利益は約1.4倍になっています。

 

営業利益率は14.2%と、同業界の資生堂(10.1%)と比較すると高いですね。

 

事業内容

まずはざっくり、どういう事業がどういう規模を占めているかみていきましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

最大の売上高はビューティケア事業で、2位以下は不動産事業、その他事業とつづきます。

 

その他事業とはビルメンテナンス事業です。

 

つづいて利益も確認しましょう。

 

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(ホームページをもとに作成)

※利益調整額は除いて算出しています。

 

最も利益を生み出しているのはこちらもビューティケア事業、2位以下は不動産事業、その他事業とつづきます。

 

売上高と営業利益で順位の変動はありませんでした。

 

改めて売上高、営業利益、営業利益率の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率
ビューティケア事業 2,149億円 302億円 14.1%
不動産事業 26億円 10億円 39.0%
その他事業 24億円 1億円 5.4%

(ホームページをもとに作成)

 

POINT

 

・最も売上の貢献が高いのはビューティケア事業

 

・最も利益の貢献が高いのもビューティケア事業

 

・最も利益率の貢献が高いのはビューティケア事業

 

ビューティケア事業が揺るぎない事業の柱ということですね。

 

これらのポイントを頭に入れた上で、事業の詳細について確認していきましょう。

 

ビューティケア事業

ビューティケア事業には化粧品やスキンケア、インナーケア商品などの売上が含まれます。

 

代表商品は下記の通りです。

 

・基幹ブランド

「POLA」「ORBIS」

 

・海外ブランド

「Jurlique」「H2O PLUS」

 

・育成ブランド

「THREE」「DECENCIA」「Amplitude」「ITRIM」「FIVEISM×THREE」

 

最も売上高も利益も高い、ポーラ・オルビスの主柱事業ですね。

 

ビューティケア事業の内訳

ブランド別の売上構成比はこちらです。

 

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(ホームページをもとに作成)

最も売上の貢献が高いのは基幹ブランドである「POLA」、つづいて「ORBIS」となり、この2大ブランドで8割以上の構成比を占めます。

 

海外ブランドの「Jurlique」「H2O PLUS」は事業買収で取得しています。

 

・2011年

アメリカの化粧品会社「H2O PLUS HOLDINGS,LLC」(現H2O PLUS HOLDINGS,INC.)買収

 

・2012年

オーストラリアの化粧品会社「Jurlique International Pty. Ltd.」買収

 

海外子会社に宝麗美容電子商務(広州)有限公司やORBIS ASIA PACIFIC Headquarters PTE.LTD.などがあります。

 

売上高、営業利益、営業利益率の一覧です。

 

  売上 営業利益 営業利益率
ポーラブランド 1,355億円 255億円 18.8%
オルビスブランド 507億円 93億円 18.2%
Jurliqueブランド 78億円 -30億円 -38.2%
H2O PLUSブランド 15億円 -8億円 -56.1%
育成ブランド 194億円 -8億円 -4.1%

(ホームページをもとに作成)

 

基幹ブランドである「POLA」「ORBIS」以外は現時点で赤字です。

 

ポーラ・オルビスの強み

私が考えるポーラ・オルビスの強みは下記2点です。

 

ダイレクトセリング

ポーラ・オルビスは小売りを介するのではなく直接お客様に商品をお届けするダイレクトセリングを採用しています。

 

「POLA」は全国展開している「ポーラ ザ ビューティ」や百貨店を中心に、「ORBIS」は通販中心に販売を行っています。

 

お客様の購買データを直接取得できたり、自社で価格をコントロールできるため、安定した収益基盤を確立することができています。

 

スキンケア製品の強さ

ポーラ・オルビスの研究開発の最大の特長は、「シワ・シミ」の領域にリソースを集中させていることです。

 

そうした研究開発力を活かして、2017年に業界初となる「シワを改善する」医薬部外品 「【POLA】リンクルショット」を発売しています。

 

スキンケア領域に特化した研究と技術開発に磨きをかけることで、市場での競争力の優位性を発揮し、高いリピート率や収益性を実現しています。

 

ポーラ・オルビスの中長期戦略

ポーラ・オルビスの今後の経営方針を有価証券報告書の【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】やホームページから抜粋しています。

 

会社の目指す方向性を理解した上で、自分の能力・実現したいことをからめて説明できるようになると面接は必ずうまくいきます。

 

基幹ブランドの安定成長とグループ収益牽引

基幹ブランドである「POLA」の長期的な安定成長につながる事業基盤強化と、「ORBIS」の成長軌道の回復に取り組んでいきます。

 

強いブランドをより強くし、効率的に売上・利益を上げていく戦略ですね。

 

海外事業全体での黒字化必達

まだ赤字である海外ブランド「Jurlique」「H2O PLUS」の黒字化を目指しています。

 

「POLA」や「ORBIS」は重点国である中国を中心に展開強化を行います。

 

育成ブランドの拡大成長・新規ブランド創出・M&A

「THREE」事業拡大を継続、「DECENCIA」の新ブランディングによるターゲット拡大を目指しています。

 

その他M&Aを重点戦略と位置付け、有力なブランド探索を実施しています。

 

さいごに

いかがでしたか?

 

ポーラ・オルビスの事業内容や強み、今後の戦略について研究しました。

 

個人的な就職・転職おすすめ度は

★★★★☆

 

・女性のニーズが高いスキンケア製品の強さ。

・積極的なM&A戦略でさらなる成長を見込む。

・赤字の海外事業の早期黒字化に期待。

 

ポーラ・オルビスの強み×自分の強みをうまくアピールしてみてくださいね!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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参考資料

ポーラ・オルビス ホールディングス - 株主・投資家情報